働き方や生き方を、住む場所や働く場所を変える、そんなライフシフトをいつかやってみたい――ひそかにそう思っているARIA世代はたくさんいるはず。数々のライフシフターを取材してきた河野純子さんが、40代からのライフシフトに必要なスキルの育て方を解説します。今回のテーマはこれから強みになる「変身資産」です。

 「特別なキャリアやスキルがなくても、ライフシフトはできるのでしょうか」――そんな質問をいただくことがあります。答えは、「もちろん大丈夫」。

 これまでもお話してきたように、「自分が主人公」の人生へとライフシフトするために最も重要なことは、「自分の価値軸」に出合うこと。これからの自分の人生はどうありたいのか、どんなことを大切にして生きていきたいのか。それが定まれば、ライフシフト物語は前に進んでいきます。

 特別なキャリアやスキルは必要ありません。でも「自分の価値軸」に出合うために、また出合った「ありたい自分」を実現するために「強み」となるマインドセットや行動特性はあります。それが今回のテーマ「変身資産」です。

ライフシフターに共通する10のマインドセットと行動特性

 「変身資産」とは、変化に対応する力やマインド、変化によるリスクを軽減できる知識などを指します。ベストセラーになった書籍『ライフシフト』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット共著、東洋経済新報社)の中でその概念が示されて、注目されるようになりました。

 では、具体的にどんなものなのでしょうか。

 私たちは、数多くのライフシフターのインタビューから10の「変身資産」を見いだしました。ライフシフトの法則4「変身資産を活かす」と名付けたその要素をご紹介しましょう。