私がジョインしているライフシフト・ジャパンでは、これまでの価値観や固定的な役割意識にとらわれず、「人生の主人公として、100年ライフを楽しむこと」を「ライフシフト」と定義し、たくさんのロールモデル(ライフシフター)を発掘し、インタビューを重ねてきました。そしてそこには共通する「ライフシフトの法則」があることが分かったのです。この連載ではその法則を皆さんにお伝えしながら、ARIA世代のライフシフトについて一緒に考えていきたいと思います。

ライフシフトできる人には共通点があります
ライフシフトできる人には共通点があります

 かくいう私も後半人生を楽しく生きるために、53歳で総合商社を退職するという選択をしました。

私が53歳で総合商社を退職し、ライフシフトした理由

 きっかけは当時手掛けていた新規事業プロジェクトが一区切りついたこと。徐々に会社が求めることと、自分のやりたいこととの間にギャップが生まれてきていたため、「雇われる働き方はもういいかな」と思ったのです。

 とはいえ、大きな資本と優秀な仲間がいるからこそ生み出せる事業インパクトがあるという思いや、もちろん経済的な不安もあり、会社を辞めて後悔しないかという迷いもありました。半年ほど悩んだ末に行き着いたのは「人生100年時代。これまで30年間働いてきたけれど、85歳まで働くとしたら、あと30年以上もある! だったら新しい可能性にチャレンジしてみたい」という思いでした。