通信教育課程に通い始めた当初から、夫は家事を多くやってくれるようになった。勉強に行き詰まっていると必ず「頑張れ~!」「負けるな~!」とチアアップしてくれ、通学するようになってからは、夕飯はほとんど夫が作るように。そんな優しい夫のためにも、MANAMIさんは大学を予定どおり4年(通信2年+通学2年)で卒業することを心に誓う。

 「通信は卒業まで平均6年とも言われています。私の性格的にも年齢的にも、短期決戦で挑んだほうがいいなと学部に移りました。卒業したら、ロースクール(大学院)に行きたいと思っています。ロースクールは既修コースの2年。大学を4年で卒業するとして、42歳から44歳までロースクールに。ロースクールを修了すると司法試験の受験資格を得られます。上位のロースクールに行ければ、司法試験は一発合格できる可能性も高い。その後、法律実務について学ぶ司法修習という期間が1年あって、それを経てやっと弁護士資格を取得できる、と。だから、最短で弁護士になれるのは45か46歳になる年。計算上の話に終わらせずに、絶対実現させたいですね

芸能・エンタメ界に詳しい弁護士になりたい

 弁護士として主力にしたい分野は当初の動機から変わらず、自分がキャリアを積んできた芸能・エンターテインメント分野で、具体的には知的財産権や人権、ジェンダーだ。

 仕事の一つとして続ける、世界五大ミスコンテストのファイナリストたちへのウオーキングやマインドセットの指導を通じても、この分野に強い弁護士の必要性を痛感するという。

 「芸能・エンターテインメントに詳しい弁護士はあまりいません。トラブルが起きると、立場が弱いほうが泣き寝入りするしかないのが現状で、グランプリを取ったのに、運営側から一方的にグランプリを剥奪されたケースもあり得ます。運営側がすべて善人とは限らず、ミスコン出場者をスポンサーの接待要員として同席させて、過剰接待を強いるケースも。断ろうとすると『干すぞ』などと脅す腐ったヤツがいるんです。こういったケースは、残念ながら日本国内でも頻繁に起きています」

 子どもの時に、警察官になるのが夢だったというほど正義感は強い。それと同じように自立心も強く、15歳から自分の力で稼いできた。高校時代は、同年代でなんの目的もなく、親のお金で大学に通っている子たちを見下していたという。