人生を4つのステージに分けて考えると…

 「一昔前なら会社員の定年が60歳だとすると、20代からがファーストステージで40代からはセカンドステージ、その二つしかなかった。40代のうちに、ある程度仕事でも結果を出さないとダメというのは、結婚や育児をする女性としては結構大変なことです。子どもかキャリアかを選ばなきゃいけなくなってしまう。仕事人生も昔よりはるかに長くなって、今は30~40 代で出産する人もいるし、その先の人生も長いから、もっとキャリアを分割してもいい。第1ステージから第4ステージまであってもいいんじゃないかなって

 「40代だからそろそろ落ち着かなきゃいけないとか、何かを成し遂げていなきゃいけないと気負う必要はなくて。もっと長い目で見て、のんびりするステージがあってもいいし、思い切り頑張るときがあってもいいと思うんです

 今は「セカンドステージとサードステージの境目」にいるという大草さん。これまでの道のりについて聞くと、ファーストステージは「自分らしさを探す旅」だったそう。

 「20代はまさに編集者としての人生。ずっと憧れていたファッション誌の編集者になって、やることすべてが新しくて、毎日がとても刺激的。本当に忙しくて、そのときは楽しむ余裕なんてなかったけど、この仕事を一生していこうと思えました。自分が編集者として何を武器にしていけばいいのか、自分に才能があるならば何がピタリとくるのかを探していましたね」

 ただ、憧れの雑誌の編集者になっても、そのキャリアに安住するわけではなかった。

今は「セカンドステージとサードステージの境目」にいるという大草さん
今は「セカンドステージとサードステージの境目」にいるという大草さん