前回、自分のリスク許容度に応じて、インデックスファンドを長期で分散して積み立てていくことについてお伝えしました。ですが世の中には、個別株やテーマ型の投資信託など、さまざまな商品があります。そのような商品も含めて、どんな配分で投資をしていったらいいのでしょうか。世界の資本市場を中立的な観点から調査し、投資情報を提供しているイボットソン・アソシエイツ・ジャパンのチーフ・インベストメント・オフィサー、小松原宰明さんに聞きました。

投資は「コア」と「サテライト」の2つに分けて考える

 これまでの連載でお伝えした、投資初心者にお勧めのインデックスファンドの定期積立以外にも、例えば個別株への投資や、デイトレーダーのような短期的な取引が気になる人もいるかもしれません。その際は、「コアとサテライトを考えることが重要です」と小松原さんはアドバイスします。

 「例えば食事について考えてみましょう。健康のためにバランスが重要ですから、1日3食、しっかりした食事を取りますよね。でも、時々おやつやコーヒー、お酒など、間食や嗜好品も楽しみたいものです。とはいえ1日ずっとコーヒーだけというわけにはいきません。それは、資産運用でも同じことです」

 「資産運用の場合、食事に当たるのが、インデックスファンドの積み立てです。間食や嗜好品に当たるのが、個別株投資やテーマ型の投資信託など。試しにやってみたり、楽しんでみたりという投資です。でも、あくまでも『サテライト』の位置づけで、『コア』としては、インデックスファンドの積み立てを続けていくことが大事なのです」(小松原さん、以下同)

 長期的に投資していくことと、短期で楽しみつつ利益を狙うことは、大きな違いです。

 「つまり、『投資』と『投機』の違いです。長期で積み立てて分散をしていくのは、『投資』で、英語ではinvestmentです。一方で、デイトレーダーのように短期でもうけるのは『投機』で、英語でspeculationです。この2つは完全に切り離して考えた方がいいでしょう。

 決してspeculationを否定しているわけではありません。あくまでもinvestmentを王道としていくことが大切なのです。これを理解した上で、例えば個別株に興味が出たからやってみようというのは十分ありだと思います」

「資産運用の場合、食事に当たるのが、インデックスファンドの積み立てです。間食や嗜好品に当たるのが、個別株投資やテーマ型の投資信託など。試しにやってみたり、楽しんでみたりという投資です」