悲し過ぎる「節約の末路」とは――

 家族などの相続人がいれば、その人が相続しますし、遺言書を書いていれば、誰に何を残すかなどの自分の意志を示すこともできます。でも、血縁者が皆亡くなるなどして誰も相続をする人がいないケースでは、あなたが使わずに貯めてきた遺産が、最終的に国庫に入ってしまうこともあり得るのです。

 私たちは学校でお金について勉強していることが少ないですし、親から言われているとすれば「ちゃんと貯金をしなさい」ということでしょう。きっと「上手に使いなさい」と教えられた人は少ないと思います。

 せっかく苦労して働き、節約してお金を貯めたのに、そのお金が大幅に余って使い切れないのは残念なことです。そうならないためにも、老後も含めて自分の暮らしにいくら必要か、ぜひ知っておく必要があります。

 老後に必要な金額を把握して貯めるとともに、使うところではお金を使って人生を謳歌することも、シングルのたしなみといえるのではないでしょうか。

シングルさんのサバイバル格言
一生一人かも……と思ったら、ねんきん定期便のチェックは必須。盲目的に貯めるのではなく、一般論を捨て、上手に使うことも考えるべし!

参考:「あんしん老後の貯蓄計画」アプリ

取材・文/阿部祐子