日々、時間に追われるARIA世代に必要なのは、心の楽園。写真1枚で心が飛んで行ける「至高の楽園」を、写真家・三好和義さんがお届けします。楽園をテーマに40年間写真を撮り続ける三好さんが選んだ8つ目の楽園は、セーシェルのバード島。その名の通り、鳥たちがたくさん集う楽園です。

―― 今回ご紹介する面積わずか6平方キロメートルの小さな島・バード島をご存じの方はどれくらいいるでしょうか。インド洋に浮かぶ110以上の島からなるセーシェルの一部です。日本からは遠く、アクセスも良くないのですが、三好さんはすでに4回も足を運んでいます。三好さんをこの島にいざなったのは、ある著名アーティストの何気ない一言だったそうです。

「地球で一番青い空」の下を埋め尽くすのは…

三好和義さん 「君は南国の写真を撮っているの? それなら、セーシェルのバード島に行くといいよ」

 20年以上にわたってシャネルのコマーシャルフィルムを手掛けたことなどで有名なフランスのアーティスト、ジャン=ポール・グードにニューヨークで偶然出会い、こんな言葉をかけられました。僕がプロの写真家になりたての22歳のときのことです。

 それがきっかけで、初めてバード島を訪れたのは、20代の終わり頃。僕はそれから数えきれないほど多くの国を旅して、世界の空を見上げてきましたが「地球上で一番空が青いのはバード島」だと思っています。ここまで突き抜けるように青く見えるのはなぜだろう……といつも不思議な思いで空を見上げていました。

インド洋に浮かぶ、サンゴ礁と白浜のビーチに囲まれたバード島。セーシェル諸島最大の島で人口の約9割が住むマヘ島から、北に約100キロ地点にある

 歩いても20~30分で一周できるほど、小さな島。5~10月にかけては数百万羽もの海鳥が繁殖のためにこの島にやって来ます。ほとんどがカモメ科の白い鳥・セグロアジサシだそうです。地面をびっしりと海鳥たちが埋め尽くす光景は、何度見ても壮観!

 「バードウオッチング」というよりも、主役は鳥たちで、僕が鳥たちに見られている。鳥たちの楽園に、僕がお邪魔しているという感覚です。

「生まれたてのかわいらしいひなにも、たくさん会いました」(三好さん)

 次ページからは、三好さんが撮影した鳥たちの写真や、美しい夜空の写真をご紹介します。