日々、時間に追われるARIA世代に必要なのは、心の楽園。写真1枚で心が飛んで行ける「至高の楽園」を、写真家・三好和義さんがお届けします。南は南極から北は北極まで。楽園をテーマに40年間写真を撮り続ける三好さんが選んだ7つ目の楽園は、沖縄・八重山諸島の大自然です。沖縄の海のかなたにある「ニライカナイ」とは? 2019年、自分へのご褒美の楽園旅はここに決定!

八重山諸島の海は、やっぱり格別

―― 日本最南西端の島々の玄関口・石垣島は東京から約2000km、沖縄本島からは約400km。石垣島からは船で行ける竹富島、波照間島、西表島など、大小23の島々からなるのが八重山諸島です。それぞれに独自の文化を持ち、豊かな自然やリゾート滞在を満喫できる、多彩な魅力にあふれています。四方を美しい海に囲まれた沖縄の各地では、神々の世界は海のかなたにあると信じられてきました。

三好和義さん 中学2年の夏休み。大阪から船に乗り、日本に復帰したばかりの沖縄に一人旅をして以降、もう数えきれないくらい沖縄に通っています。僕は、世界中のきれいな海を撮ってきたけれど、沖縄の海はやっぱり格別です。

西表島・網取のサンゴ礁。「ぜひ拡大して見てください。真っ青なデバスズメダイが気持ちよさそうに泳いでいます。僕はシュノーケリングをして見ました」(三好さん)
西表島・網取のサンゴ礁。「ぜひ拡大して見てください。真っ青なデバスズメダイが気持ちよさそうに泳いでいます。僕はシュノーケリングをして見ました」(三好さん)

 南国特有の自然、魂を揺さぶる島唄、おいしい料理、地域固有の祭り……行くたびに次々と興味が広がっていきます。これまでに20カ所くらい沖縄の島を巡りましたが、島ごとに砂の色も海の色も違います。特に八重山諸島は、個性が際立っていると感じます。石垣島の多様な文化、「東洋のガラパゴス」とも呼ばれる西表島のワイルドな自然、竹富島ののどかな赤瓦の集落、日本の最南端・波照間島の息をのむほど美しい満天の星。いつも夢中でシャッターを切っています。

西表島から船で5~10分で着くバラス島は、サンゴのかけらでできた島。海の状況によって見えたり、見えなかったりすることから“奇跡の島”と呼ばれることも。「波でカラカラと音が鳴るんです。見えるのは空と真っ白な浜と、エメラルドブルーの海だけ。何もありませんが、目に入るものすべてが美しかったです」
西表島から船で5~10分で着くバラス島は、サンゴのかけらでできた島。海の状況によって見えたり、見えなかったりすることから“奇跡の島”と呼ばれることも。「波でカラカラと音が鳴るんです。見えるのは空と真っ白な浜と、エメラルドブルーの海だけ。何もありませんが、目に入るものすべてが美しかったです」