今年40歳になるクリス-ウェブ 佳子さん。モデルやラジオの仕事をしながら海外を飛び回る日常や、2人の娘たちのことをつづるインスタグラム(@tokyodame)は、約12万人がフォローしている。すてきなライフスタイルで羨望を集める彼女が、包み隠さずここだけで語るARIA世代の本音とは? 今回のテーマは、元気な高齢女性によるある行為についてです。

広尾駅のホーム、整然と並んで電車を待っていた

 先日、広尾駅のホームで電車を待っていた時のこと。私の目の前には70代半ばくらいの女性が2人、横並びで立っていました。相当なボリュームで会話をする2人。どうやらこれから映画を観に六本木へ出掛けるようで、その前にどこかでお茶でもという予定らしい。元気なおばあちゃんたちだなぁ。私もいくつになってもそんな風に友人と映画館に出掛けたいなぁ。目の前に並ぶ2人がなんだかキラキラして見えました。

 その日の最高気温は9月初旬だというのに36度もあって、狭いホームは異常なほどの熱気に包まれていました。重そうなブリーフケースを片手にハンカチで汗を拭う男性。手入れの行き届いた真っ白なネイルをカチカチと鳴らしながら携帯電話を忙しそうに操作する女性。ベビーカーを前後にゆすりながら子どもをあやす女性。流行に敏感そうな大学生くらいの男の子が2人。70代半ばの女性たちの前にはそんな5人が規則正しく縦列していました。

 台風の影響で遅れていた電車がようやくホームへ。一同に安堵が広がります。と、それまでおしゃべりに興じていた目の前の2人がピタリと会話をやめました。