モデルやコラムニストとして幅広く活動するクリス-ウェブ 佳子さん。センスあふれるファッションやインテリア、2人の娘たちとの日常をつづったインスタグラム(@tokyodame)は約13万人にフォローされています。おしゃれなライフスタイルで羨望を集める彼女が、包み隠さずここだけで語るARIA世代の本音。今回のテーマは「好きな家事」です。

 掃除、洗濯、炊事、買い物……家事4大種目。1人暮らしなら自分のペースで進行できるも、家族がいるとこれらを毎日こなすのは大変です。すべてを完璧にはできない。そう悟った私は、あるときを境に娘たちの部屋の掃除をやめました。娘たちのプライバシーの保護を建前に、本音はイタチごっこを終わらせたかったのです。その日から、娘たちの部屋がどんなに散らかっていようが「臭い物に蓋をする」に倣い、2人の部屋のドアを閉めるだけにとどめています。

「お部屋がお祭り状態だよ」と一言

 つい先日も、次女の部屋のドアが少しだけ開いていたのでのぞいてみると、そこにはおぞましい光景が。あれこれ迷った揚げ句にクローゼット前に脱ぎ捨てられた服の山。スタンドミラーの前には数々の化粧品が散乱し、ヘアドライヤーとヘアアイロンのコードが絶妙なポジションで絡み合っています。ゴミ箱までたどり着けなかったのか、まだ中に残骸があるのか、色鮮やかな菓子袋が数枚、ベッドの下に潜んでいました。片付けに入りたい……。でも、それをやってしまえば堂々巡り。だから私はそっとドアを閉め、キッチンにいた次女に伝えました。「ねぇねぇ、お部屋がお祭り状態だよ」って。

 以前は「片付けなさい」と言うのが常でした。でも、これには何の効力もないことが判明。結局は命令でしかなく、娘たちもその場しのぎの適当な返事をするだけで、余計にストレスがたまるのです。もちろん私に。きっと命令される側の娘たちにも。次に試したのが「片付けたほうがいいんじゃない?」という提案法でしたが、これも「のれんに腕押し」、効果なしでした。

 そこで、思い切って部屋の現状をありのまま伝えることにしたのです。でも「部屋、汚いよ」と直球に言えば、誰だって嫌な気分になる。だから少し滑稽ですが、言うほうも言われるほうにもトゲがない「お祭り状態だよ」と伝えることに。何を言うかよりも、どう言うかが大事なんだと実感しています。でもまぁ、最善の方法は、娘たちの部屋は治外法権と割り切ることなんですけどね(笑)。

 家事の中でいちばん苦手なのは買い物です。とにかく忘れる。出かける前にメモをとるのですが、そのメモを持って出るのを忘れてしまいます。ストックをするのも苦手なので、我が家は常に生活必需品の何かしらが欠けています。現に玄関の電球が2日前に切れてしまい、今も真っ暗のままです。あとで電球を買わなくては。メモメモ……。

テーブルクロスに盛大にこぼされた赤ワイン。シミ抜きも苦手な家事の一つ
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