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ARIA世代、起業日和

ゲーム時間→英語を学ぶ時間に コロナ禍で発想の新事業

(上)動画アプリ事業が1年で失速、eスポーツ英会話で起死回生


オンラインゲームをしながら英会話を学ぶ「eスポーツ英会話」という新しい事業を展開するゲシピ代表取締役の真鍋拓也さん。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、ゲーム時間が増える息子を見て、「この時間を価値あるものにしたい」と考えたといいます。2018年、40歳でヤフーを辞めて起業した真鍋さんですが、初期のアプリ事業からは撤退、eスポーツ英会話を始めるまでには紆余曲折がありました。

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(下)40歳でヤフーを退社 会社の制度を使い倒してから起業

立ち上げたアプリ事業が1年後に失速

編集部(以下、略) eスポーツ関連のアプリ事業で創業し、eスポーツ英会話事業を立ち上げるまでにはどんな道のりがありましたか?

真鍋拓也さん(以下、真鍋) eスポーツ×教育という軸は設立時と変わりませんが、最初に立ち上げたのはゲームのテクニックや練習方法を動画で学べる無料アプリを提供するという事業でした。ユーザーを増やして広告を取ること、ユーザー向けに技術を教えることで、マネタイズを考えていました。

 動画アプリは10万ダウンロードされ、MAU(月間利用者数)は最高で40万人を超えたのですが、なかなかリテンション(継続率)が上がらなかった。アプリを入れてはもらえるけれど、利用が続かないという状況でした。

 動画を大量に作るために正社員と学生インターン数人に分業で制作してもらっていましたが、このままではあと半年ぐらいで資金が尽きるという状況になって。みんなには頭を下げて辞めてもらいました。ちょうど、コロナ感染が始まる直前でしたね。

「ゲーム×教育」の軸を変えずに事業を考えた

―― つらい時期ですね。そこからどうやって事業内容を見直していったのですか?

真鍋 まったく違う事業に転換するのではなく、最初に考えた「ゲーム×教育」を生かす方向で続けようと考えました。創業した頃よりもeスポーツ市場は伸びていたので、チャンスはある。もともと動画は自主学習ツールで、「教える」という部分でのマネタイズを考えていたので、eスポーツの技術を学べる場としてeスポーツジム事業を始めました。これは、東京地下鉄(東京メトロ)と資本業務提携して実証実験の店舗をつくることが決まりました。

 ただ、コロナの感染が拡大し始めた時期と重なり、なかなか営業開始ができなかった。そこで、もう1つの軸として考えたのがeスポーツ英会話です。

―― eスポーツと英会話はどう結びついたのですか?

真鍋 最初の緊急事態宣言の前に学校が一斉休校になりましたよね。その頃はほとんど外出もできず、小学校4年生の息子がずっと家でやっていたのがオンラインゲームの「フォートナイト」でした。

学校にも行けず、自宅でゲームをする時間が増えていった
学校にも行けず、自宅でゲームをする時間が増えていった

真鍋 同じゲームを1日6~7時間続けている姿を、僕も自宅で仕事しながら見ていたんです。僕自身もゲーマーですが、さすがにやり過ぎかなと親として思うわけですが、どうしようもない。ゲームで友達と会話することが唯一のコミュニケーションでしたから、そこまでは奪えなかった。

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