会話の相手を外国人に変えて英語を学ぶ時間に
真鍋 だったら逆転の発想で、そのうち1時間でも価値のある時間に変えてあげれば、同じ思いをしている親御さんの助けになるかもしれないと。会話の相手を外国人に変えて、英語を教えてもらうことを考えました。
―― コロナ禍で子どものゲーム漬けは、世の親に共通する悩みですね。英語が学べるならありがたい。
真鍋 ゲームができて、優しくて、英語がうまい人という条件でコーチ(先生)を探したら、オーストラリア在住の日本人と出会った。彼もロックダウンで時間が空き、日本の子どもの役に立つなら、と手伝ってくれました。最初に息子で試したら「すごく楽しい!」と、思った以上に食いついたんです。ゲームに夢中になるから英語で話すことにもアレルギーが全然出ない。
これはいいと思って、モデル事業をつくるために受講者10人を募集したら、パッと集まった。ただプレスリリースを流しただけなのに3日間で30人以上の応募がありました。これは需要があるぞ、と感じましたね。
最初の失敗から学んだことは?
―― そのときコーチは1人だったのですか?
真鍋 そうです。動画アプリの失敗で学んだのが、リテンションの重要性でした。継続してもらわないとユーザーを40万人集めてもすぐ終わってしまう。バケツに穴が開いた状態で水を入れても意味がない。だから、まずできるだけ穴が塞がったバケツにしよう、と。そこからコーチと二人三脚で半年間、インタビューを繰り返しながらサービスを改良してカリキュラムを作り込んでいきました。その間、受講者は誰も辞めなかった。
―― 子どもたちの反応はどうでしたか?