村本 エイベックスで動画配信サービス「BeeTV」を開始したのが2009年。その頃は誰もガラケーで動画を見るなんて考えていませんでしたよね。でも、今はもう携帯で動画を見ることは常識です。そういう意味でいくと、10年たったら物を買わずに借りたり、サブスクで利用したりするって、日常生活で当たり前になると思うんですよ。それを一歩早く、しっかりとしたサービスとして作っていきたい。

Q 自身が考える事業のミッションは?<br>A よく言うのは「10年後に常識になるものを創りたい」ということ。それが自分の中の1つのミッションです
Q 自身が考える事業のミッションは?
A よく言うのは「10年後に常識になるものを創りたい」ということ。それが自分の中の1つのミッションです

「どうしても実現したい」という情熱があるか

―― 40代でソフトウエア企業「ガーラ」の代表取締役という経験をお持ちですが、ゼロから起業するのは初めてですね。いつかは自分で起業しようと考えていたんですか?

村本 起業したいと思ったわけではないんです。起業しないとやりたいことができないから起業しただけ。よく「起業したい」という人にやりたいことを聞くと、「これから考えます」という答えが返ってきますが、私は全く逆だと思っています。自分の中にフツフツとやりたいことがあって、それを実現する選択肢の一つに起業がある。「これをどうしても実現したい」というパッションがないとビジネスは成立しない。

―― サービスを始めるための資金などはどうやって集めたのですか?

村本 まずは少ない資本金でスタートしましたが、当初のお金集めはすごく苦労しました。