まずは3割に達するまで女性役員を登用すべき?

第一線で活躍する女性リーダーが会するパネルディスカッションでは、他では聞くことはできないリアルな声を聞くことができる
第一線で活躍する女性リーダーが会するパネルディスカッションでは、他では聞くことはできないリアルな声を聞くことができる

 セミナーの締めくくりとして行われたパネルディスカッション。登壇者は、大和証券グループ本社の田代桂子さん、東京電力エナジーパートナーの長﨑桃子さん、松屋の川合晶子さん、アイスタイルの山田メユミさん、アクセンチュアの堀江章子さんの5人。日経xwoman総編集長の羽生祥子をモデレータ―に、企業の女性リーダーたちによる熱い議論が繰り広げられました。

大和証券グループ本社 取締役 兼 執行役副社長(海外担当) 田代桂子さん
大和証券グループ本社 取締役 兼 執行役副社長(海外担当) 田代桂子さん

 最初のテーマ「メンターの影響について」では、ほぼ全員が「その時は、メンターとは思っていなかった」と回答。そんな中、異質なコメントをしたのが長﨑さん。「まだ相談したことはないが、本当に困ったらこの人という人がいる。そのことが心の安定に」と、心の内を話しました。また、山田さんは、趣味のトライアスロンで「多くの経営者の方に出会い、経営者の多様な在り方を見せてもらった」とコメント。堀江さんも「お客様がメンターだったことも」と話し、様々な場で出会えることを示唆しました。

東京電力エナジーパートナー 常務取締役 最高情報責任者(CIO)オペレーション本部長 長﨑桃子さん
東京電力エナジーパートナー 常務取締役 最高情報責任者(CIO)オペレーション本部長 長﨑桃子さん

 2つ目のテーマ「役員になったことによる変化」については、「組織は男性の論理でできていて、情報はまわってきていなかったと、役員になって気づいた」と、川合さん。続く田代さんも副社長になり、「前は背伸びしなくては見えなかったことが、普通に見えるようになった」と、強調しました。また、オン・オフの切り替えについて話が及ぶと、子育て世代の山田さんは、両立の大変さを語りながら、「子どもの前ではパソコンを開かない」と告白。長﨑さんは、「家事は仕事のストレス発散、仕事は家事の息抜きで良いバランス」と、語りました。

松屋 取締役 上席執行役員 川合晶子さん
松屋 取締役 上席執行役員 川合晶子さん

 3つ目のテーマ「女性役員を増やすために日本企業がまず着手すべきことは?」では、堀江さんは「会社の多様性に責任を持つ立場の人を作る。目標値も必要」と指摘。「女性役員を、意思決定に影響を及ぼすのに必要な3割に達するまで登用し続ける」という川合さんの話も、印象を残しました。

アイスタイル 取締役 山田メユミさん
アイスタイル 取締役 山田メユミさん

 最後は、「失敗を恐れずチャレンジを。門戸は開いている」(堀江さん)、「自分なりの人生の充実も忘れずに、その時できる最善のことを」(山田さん)、「今の能力には限界はあるが、自分の可能性には限界はない」(川合さん)、「仕事も人生も100m走ではなくマラソン。一定のピッチで走り続けることが成果に」(長﨑さん)、「人生はフェアではない。そこを妬んだりせず、前に向かって進んで」(田代さん)と、五人五様のエールの言葉を会場に放ち、講演を締めくりました。

アクセンチュア 執行役員 金融サービス本部 証券グループ アジア太平洋・アフリカ・中東・トルコ地区統括 兼 インクルージョン&ダイバーシティ日本統括 堀江章子さん
アクセンチュア 執行役員 金融サービス本部 証券グループ アジア太平洋・アフリカ・中東・トルコ地区統括 兼 インクルージョン&ダイバーシティ日本統括 堀江章子さん

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取材・文/高山和佳 写真/喜多二三雄