登壇者で記念撮影。右は冒頭挨拶した日経BP社執行役員の麓幸子

日本の企業が今以上に企業価値を向上させるうえで、欠かせない重要な課題。それが「女性役員の誕生」だ。その動きを加速させるため、日経BP社では「WOMAN EXPO TOKYO 2016 Winter」プレイベントの一環として「ウーマン・エグゼクティブ・カウンシル」を開催。企業のマネジメント層、女性役員、女性管理職といった人たちが会場を埋めた。

Introduction「女性役員目標 2020年10%に向けて」

内閣府 男女共同参画局長 武川恵子さん
香川県出身。東京大学卒業、米デューク大学経営大学院修了。大学卒業後、総理府(現内閣府)に入府。内閣府大臣官房審議官や大臣官房政府広報室長などを経て、2014年から現職

 セミナーは内閣府男女共同参画局長・武川恵子さんの講演で幕を開けた。武川さんは、「2020年10%(2020年までに上場企業における女性役員の比率を10%にするという政府の目標)」への取り組みについて解説した。

 出産や育児によるキャリアの中断が響き、就業者数の増加に比して管理職の数が極端に少ない。日本における働く女性の現状だ。ただし05~09年に40.4%だった出産後の就業継続率が10~14年では約13ポイント上昇しているデータが示す通り、就業継続率は改善されつつある。また新入社員を対象にした女性の昇進意識調査によると、この10年で昇進志向は倍増している。上場企業の女性役員数も、伸び率が上がっており、状況は良くなっていると言える。

 とはいえ、海外の“女性活躍先進国”と比べると差は歴然としている。例えばノルウエーでは国内企業の女性役員比率が約4割だが、日本の上場企業では女性の登用は進んでおらず、「女性役員ゼロ」の会社が約7割にのぼる。

 「政府は『2020年10%』達成に向けて16年7月時点で約1400人いる女性役員を約4000人増やそうとしています。1社につき女性役員を1人登用すれば10%という目標達成が現実味を帯びてきます」(武川さん)。

 武川さんはこの目標を「無理な設定ではない」と語る。短期間で劇的に女性役員比率を高めた先進国は少なくなく、そこには国も大きく関与しているのだという。2020年まで3年。今、国と企業の取り組みが問われている。