「決めたらやり切る」のも大事だけれど…

紫乃ママ 3つ目はスキルというか意識の持ち方なんですが、「何度でもやり直せる」と思うことですね。年を食ってから何かをやるとなると、「もうこれを最後にしなきゃ」という発想になりがち。「これを最後の転職にします」とか、「これを最後の結婚にします」とか。あ、2つ目は結婚3回の私の誓いなんだけど(笑)。なんていうかな、人生100年時代の今は、残された時間がまだまだあるし、違うと思ったらまたやめればいい。

 「決めたら最後までやり切らなきゃ」と思うことはもちろん大事なんだけど、こだわり過ぎるのはしんどいだろうなと思うんですよね。ダメだったらやり直せばいいや、と思える心の余裕を持っておくことがけっこう大事だなと思っています。

―― 「何度でもやり直せる」と思えば、失敗が怖くなくなりますもんね。紫乃ママは「失敗をネタ化しよう」「失敗は実験」とよくおっしゃっていますが、3つ目に通じるものがありますね。

紫乃ママ 先ほど、(紫乃ママの講演前に行われていたサンリオエンターテイメント社長の)小巻亜矢さんの格調高い講演を聴いていたんですけど、彼女が「人生はケーススタディー」とおっしゃっていました。本当にこの言葉通りだなって。「こういうステキな言い方があるんだ。私は『人生はネタ作り』っていつも言ってたけど……」とも思ったんですけど(笑)。「あれやったのは失敗だったな」と思ってばっかりだと次のチャレンジができない。「あのときはああ決めてやったけどうまくいかなかったから、次のチャレンジではもっとうまくやれるようにしよう」と思えばいいだけの話ですよ。

―― 改めて3つを振り返りましょう。「応援者を見つける」という話から入りましたが、2番目はすぐにできそうですね。

紫乃ママ そうですね。漠然としていることは行動に移しづらいですから。例えば3カ月後にはどういう状態になっていたいかを考えて、何をするか決めるとか。3カ月に根拠があるわけじゃないけど、だいたい季節って3カ月で変わるじゃないですか(笑)。すごいざっくりしてるんだけど、まずは時期を区切って考えてみてはどうでしょうか。