紫乃ママ そう。私なんて超無責任に、カウンターの中から「いーじゃんいーじゃん」みたいな感じで、よく知らない人に対しても言っちゃう。だって、「その人が決めている」ということが一番大事だから。自分のことを一番よく知っているのは自分だもん。

「やめたい」の源泉をブレークダウンする

――応援者に会うためには、自分の居場所を見つめ直すことも必要なんですね。2つ目は?

紫乃ママ 「行動の幅を小さめに」すること。よくスナックに「(会社を辞めて)転職しようと思うんです!」「離婚しようと思うんです!」と勢いよく駆け込んでくる人がいます。まあまあちょっと待て、と。「そこまでに何段階か必要なんじゃない?」と思うんですよ。

 例えば会社を辞める決断をするのはもちろん大事。でも、いきなり会社を辞めるのは一歩の幅が大き過ぎる。だから、結局どこに一歩を踏み出したらいいか分からない。そもそも「会社を辞めたい」と思っている人でも、「何で辞めたいのか」が具体化していない人もけっこういてね。「会社が嫌」ってすごい雑な話じゃないですか。

 会社が嫌じゃなくて、今の部署の人が嫌とか、仕事の内容が嫌とか、もっとブレークダウンする。そうしたら、「まずは何をすべきか」という行動に落ちていくと思う。違う部署に異動できないか、違う上司の下で働けないか……選択肢があるはずです。いきなり辞める、ではなく歩幅をなるべく小さく、小さく区切って。

あしたできることは何ですか?

紫乃ママ ……まあ、かく言う私は突然、家出して離婚しちゃったんだけど(笑)、離婚の場合はまずは別居っていう手もあるしね。起こす行動が大きいと「やらなきゃ」と気負うだけで最初の一歩の踏み出し方が分かりづらい。「行動の幅」と言いましたけど、やりたくないことをやめるために、まず、あしたできることを考えてみるっていうのがすごく大事なんです。

――踏み出す一歩は小さめに、まずあしたできることくらいから、ですね。3つ目は何でしょうか。

セミナー終了後、「言いたいことがすべて言えなかった」と紫乃ママ。「え、あんなにいいことたくさん言っていたのに?」と周囲はびっくり。「もっと伝えたかったこと」は、2021年からパワーアップする連載でお話しいただきます!
セミナー終了後、「言いたいことがすべて言えなかった」と紫乃ママ。「え、あんなにいいことたくさん言っていたのに?」と周囲はびっくり。「もっと伝えたかったこと」は、2021年からパワーアップする連載でお話しいただきます!