昨日よりステキなわたしになる!

中村 では輝くために、どうアクションすればいいでしょう?

加藤 近年は、社員の健康が会社の発展につながるという「健康経営銘柄」も浸透してきました。女性のための制度があると知っていても、利用されていない部分もあるので、女性自身が声を上げることも必要かもしれません。私は、女性が社会をハッピーにしていると思っています。ご自身が気持ちよくハッピーに過ごせるように心と体のセルフケアを大切にしてほしいです。

初嶺 「昨日よりステキなわたしになる!」。これは、ジェンヌスタイル(元タカラジェンヌが提唱する新感覚のフィットネススタイル)のモットーです。人生は長いですから、ストイックになりすぎない。明日はさらにステキに、そして背筋を伸ばして姿勢よく! これを「魔法の言葉」として贈らせていただけたらと。

西山 頑張りすぎないことは大切ですね。女性は真面目過ぎるので自然に自分を追い込んでしまいがち。痛い、つらいを我慢したり、あきらめたりすることなく、女性ホルモンの働きについて正しい知識を得て対処してほしいです。かかりつけの婦人科医を持つことや、サプリメントなどをとることでセルフケアをするのも選択肢の一つだと思います。

「ココロ」と「カラダ」の健やかな美しさを保つ方法を、年齢やキャリアも異なる4人の女性たちが自らの経験を基に語り合った
「ココロ」と「カラダ」の健やかな美しさを保つ方法を、年齢やキャリアも異なる4人の女性たちが自らの経験を基に語り合った
加藤杏奈(かとう あんな)さん
花王 全社産業医
東京大学大学院医学系研究科公共健康医学専攻を修了後、2014年より現職。女性がイキイキと働ける会社は明るく、経営にもいい影響があると考え、働く女性の健康をサポートしたいという思いから、社内外で女性の健康に関する講演や執筆活動を行っている。

西山和枝(にしやま かずえ)さん
大塚製薬 女性の健康推進プロジェクト リーダー
1990年大塚製薬入社。医薬品事業部で営業職にあたる医薬情報担当者(MR)やマネジメント業務を経て、2015年から現職。女性の健康とWLB推進員(NPO法人女性の健康とメノポーズ協会認定)。薬剤師。これまで100を超える「女性の健康に関するリテラシー向上セミナー」などで講師を務める。

初嶺麿代(はつね まよ)さん
元宝塚歌劇団男役スター
1994年宝塚歌劇団入団、雪組配属。1998年、宙組発足メンバーとして組替え。男役スターとして活躍。2007年に宝塚歌劇団退団後は女優活動する傍ら14年に起業し、宝塚のノウハウを活かした女性専用スタジオ「Dance&Fitness Studio HatsuNe」を開講。2017年、講師全員が元タカラジェンヌという日本初のフィットネススタジオ「ジェンヌスタイル」を総合プロデュース。近著に『宝塚式品格レッスン』(文藝春秋)。

度會亜衣子(わたらい あいこ)さん
ミス日本グランプリ/ミス日本ミススポーツ
『第51回ミス日本コンテスト2019』でグランプリを受賞。新設された「ミススポーツ」にも選ばれた。東京大学前期教養学部理科III類在学中。将来は医学を志し、勉学に励む日々を送る。スポーツへの苦手意識を克服するため、大学では水泳部に所属。特技はフランス語とフルート。

中村洋心(なかむら ようしん)さん
厚生労働省 健康局健康課 女性の健康推進室長
2011年に東北大学医学部卒業後、2年間の初期研修を経て小児科へ。臨床の現場で感じたギャップをきっかけに、2014年4月に厚生労働省に入省し医系技官に。健康局総務課、医政局総務課を経て、2017年4月から茨城県古河保健所長、2018年1月に厚労省に戻り、現職。

取材・文/橘川有子 写真/中村嘉昭