心の声に耳を傾けることが大切

 私は選択の幅の広さと、やりがいや満足度は正比例すると考えています。自分で選択する人生かどうかが最も重要です。

「いい女、いい母、いい妻をいっぺんに、なんて無理。自分がやりたいからやるというスタンスがいいと思う」と話す
「いい女、いい母、いい妻をいっぺんに、なんて無理。自分がやりたいからやるというスタンスがいいと思う」と話す

 例えば、スーパーにシャンプーを買いに行ったところ、1種類しかなければ、それを買いますよね。でも、5種類あれば、どれにしようかと迷って、香りやパッケージや効能を見て、気に入ったものを選択して買いますね。1種類しかないシャンプーを買ったときと、5つの中から選んで買ったときでは、髪の毛を洗うときのワクワク感が全然違うと思いませんか。常に自分で選択をしているという状況が大切なんです。誰かに指示をされたからではなく、自分の心の声に耳を傾け、自分の意思で能動的に自分の人生を選択していく、そのためには選択肢の多い人生を歩めるように努力することも必要です。

 ただ、選択する際に注意したいのは、SNSなど周囲の声に振り回されすぎないこと。いい女、いい母、いい妻をいっぺんに、なんて無理ですよ(笑)。自分の基準でいいんです。周りに理解されなくても、自分がやりたいからやるというスタンスがいいと思いますね。

 その分、自分はどうありたいかを考えなければならない。大変そうと思うかもしれませんが、自分の人生を誰よりも真剣に考えているのは自分です。生まれたときから死ぬまでずっと自分と向き合って生きていくんですから。いろいろなしがらみのなかで抑え込んでしまっているうちに、自分でも気付かなくなっている本当の自分がいるかもしれない。心の声に耳を傾けるって、人生の後半戦においては、とても大切な気がします。