2019年5月、東京ミッドタウンで行われた「WOMAN EXPO TOKYO 2019」。「日経xwomanアカデミー」では、日経ARIAの人気連載「40代からのライフシフト」でおなじみのライフシフト・ジャパン執行役員の河野純子さんによる講座を開催。53歳で商社を退社し、「現在ライフシフト中」という自身の経験をはじめ、様々な「ライフシフター」の事例から、河野さんが「ライフシフトの法則」を伝授した。

【今週のxwomanアカデミー】
(1)「生涯現役」を実現するのは、マルチステージモデル ←今回はココ
(2)特別なキャリアや強みがなくてもライフシフトはできる

 「ARIA世代は、ライフシフトの適齢期です」――。河野さんのそんな力強い言葉に、会場は心地よい緊張感に包まれた。「いつかは私も……」と踏み出すタイミングを探っている人、今の自分にしっくりくる働き方や生き方を模索している人、ライフシフトという言葉がなんだか気になる人――様々な思いを胸に会場を訪れた女性たちの真剣なまなざしとその熱気に、ARIA世代の「ライフシフト」への関心の高さをあらためて実感した。

 河野さんはまず、「ライフシフトとは、人生の主人公として100年ライフを楽しむこと」と紹介。

河野純子さんもリクルートから商社へ転職し、53歳で退職した後、「現在ライフシフト中」。(2019年5月「日経xwomanアカデミー」講座にて)
河野純子さんもリクルートから商社へ転職し、53歳で退職した後、「現在ライフシフト中」。(2019年5月「日経xwomanアカデミー」講座にて)

 その前提となる「人生100年時代」について、「平均寿命が10年に2~3歳のペースで延びている。ベストセラーになった書籍『ライフシフト』によると、2007年生まれの日本の子どもの半数が107歳まで生きるとされ、現在40~50代の人も、平均95歳くらいまで生きることになります」と解説し、私たちが確実に人生100年時代に向かっていることを示した。

 寿命が伸びることは人生の可能性が広がること――にも関わらず、「人生100年時代と聞いてワクワクしますか?」と会場に問いかけたところ、手を挙げた人はほんのわずか……。逆に、不安感を抱く人が多いことが判明。この傾向は、特に40~50代のARIA世代に見られ、ライフシフト・ジャパンの調査でも、約6割が「どんよりする」と回答したという。

100年人生を主人公として全うするために、「マルチステージモデル」を生きる上で大切なスキルは何か。次ページから紹介する
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