東京ミッドタウンで開催された「WOMAN EXPO TOKYO 2019」でトークセッションに登壇した、ナレーターの近藤サトさん。40代後半から白髪染めをやめたことが大きな反響を呼び、たくさんの女性たちから「私もグレイヘアにしたい」と賛同する声が寄せられている。一歩を踏み出した近藤さんが、働く女性たちに向けて、自分らしく生きるために必要な心の持ちようについて語ってくれた。

(上)グレイヘアにして自分に自由があると気付いた ←今回はココ
(下)閉経後の人生が長いのは後進を育てるため?

 先ほどスタッフの方に「今日は若い人が多いんですか?」と伺ったら「20代の方もいますが30~40代の方が中心です」と教えてくださいました。グレイヘアにしてからいろいろなところでお話しさせていただく機会が増えましたが、平均年齢は70歳くらい。なので今日は若い方ばかりだと感じます(笑)。

 でもね、ちょっと反省しました。これからの女性にとって「年齢で区別する」という考え方はおかしいですよね。30代はこんな感じとか、60代・70代はこんな感じとか、女性を年齢という限定的な概念でくくり付けるのはよろしくないですよね。

 きょうのテーマは「女性が一歩を踏み出し、自分らしく自由に生き生きと生きるにはどうしたらいいか」ですが、私は白髪染めをやめたことは、新しい一歩どころか新しいステージに移行できる大きな足がかりだったと思っています。

「白髪染めをやめたことは、新しい一歩どころか新しいステージに移行できる大きな足がかりだった」と話す、ナレーターの近藤サトさん
「白髪染めをやめたことは、新しい一歩どころか新しいステージに移行できる大きな足がかりだった」と話す、ナレーターの近藤サトさん

みんなが同じ方向を向かなくていい

 最近は職場での理不尽な不文律、例えば「スカートやハイヒールの強要」「女性は冷たい印象になるからメガネNG」といったことに対して女性が声を上げるようになりましたね。グレイヘアもその1つで、「染めろ」とは言わないけれど、職場で白髪のままだと、特に男性上司から「営業上、あまり推奨しない」と言われたりします。