2台のソーセージ製造機。幸せなのはどっち?

 ラッセルの例え話は、こうです。

 「豚をおいしいソーセージにするために精巧に作られた2台の機械があった。1台は豚に熱意を持ち続けた結果、たくさんのソーセージを作った。もう1台は、『豚がなんだ。自分はこんなに精巧な素晴らしい機械なのだ』と、ソーセージを作るよりも自分のことを研究しようと考えた。その結果、ソーセージ機に本来の食物が入らなくなると、内部は機能しなくなってしまった」

 つまり、後者は単なるさびた機械になってしまったということでしょう。2台目のソーセージ機は、自分に関心を向けて外への関心や熱意をなくした人間のこと。ラッセルは、「精神は不思議な機械のようなもので、提供された材料を驚くべき組み合わせにもできるが、外界からの材料がなければ無力だ」というのです。だから興味・関心を自分に向かわせるのではなく、外に目を向けよと説いています。

 今、やりたいことや目標が何もないのだとしたら、いくら自分を見つめても、自分の内側に答えはありません。自分自身にとらわれすぎず、外界への興味を増やすこと、そして実際に行動することです。

 やったことがないことに挑戦してみたり、今まで興味がなかった場所に足を運んでみたりする。このように実際に動くことなくして「したいことが見つからない」と思い込んでいませんか? 初めてのマレーシア料理を食べに行ってみるのもいいし、ラグビーを初観戦してもいい。とにかく行動してみることが大事なのです。

「興味・関心を自分に向かわせるのではなく、外に目を向けよとラッセルは説いています」
「興味・関心を自分に向かわせるのではなく、外に目を向けよとラッセルは説いています」