プラトン、ニーチェ、ショーペンハウアーetc.名前を聞いただけで、頭痛が起きそうな大物哲学者たち。でも、哲学は今や働く女性の必須教養です。古今東西の哲学者が人生をかけて導き出した哲学を応用すれば、思考のショートカットになり、生きやすくなること間違いなし! では、ARIA世代の悩みを大物哲学者に相談するとどうなる? 山口大学准教授の小川仁志さんが、歴史上の哲学者になりきってズバリ回答。「哲学的思考」も学べる連載第2回は、いま大注目の「プラグマティズム」を引っ提げ、デューイが助言をくれます。

今回のお悩み
昇進してマネージャーになったものの、部下を率いていく、そして正当に評価ができる自信がありません。ビジネス書を読み漁り、先輩たちのノウハウにも学びましたが……。他のマネージャーたちと同じようにやっていけるのかも不安です。

 人事考課制度や目標管理マニュアルに育成マニュアルetc. 課長に昇進したその日から、できて当たり前、先輩たちがやってきた通りにやらなければと思い込んでいるあなたには、「概念・理論・思想体系は、道具である」という、最近注目が集まる哲学者ジョン・デューイの言葉を贈りましょう。

デューイがズバリ回答!
やり方やマニュアルなんて、道具にすぎません。どんなやり方でも試行錯誤しながら、あなたらしく、あなたの上司像でやればいいのです。
ゲスト回答者プロフィール
ジョン・デューイ(1859~1952)
プラグマティズムを大成したアメリカの哲学者、教育学者。プラグマティズムの視点から学問や知識は人間が行動するときに役立つ道具にすぎないとする道具主義を唱えた。問題解決型の教育論でも有名。著書に『学校と社会』『哲学の改造』など。