特に子どもの写真、パーティーや飲み会の写真では、タグ付けのもめ事は多い。SNSリテラシーが低くて事前承諾なしにタグ付け投稿してしまった人に、子どもの顔が公開されたり、こっそり参加した飲み会が公開されたりして驚いた人が「ちょっと!」と怒りの突撃をして、懲りた人が「もうFacebookやめた」となる。

 既婚者ながら彼氏ができた、その延長で不倫がバレた、というのもお年頃のC子さんの周囲にはわんさかいるそうだ。特徴は「あるときから、特定のやけに仲のよさげな異性がFacebook上に頻出するんです、コメント欄とかいいね欄に。へえ、仲よさそう~なんて思っていると、そのうち私生活が充実してそれどころじゃなくなるのか、または警戒して私生活を発信しなくなるのか、それとも発信『できなく』なるのか、Facebookからいなくなるんですよね」。

 「発信できなくなる」のパターンとして極め付きは離婚危機なのだそうだ。「プロフィルのステイタスを『既婚』から『複雑な関係』『オープンな関係』に変えたりしていると、決定的ですよね……。まあ数少ない、正直な人の例ですけれど」。それよりも、そんな痕跡を追って他人の動向を読み取る探偵のようなC子さん本人のほうが、筆者は怖い……。

別板を立ててハブる――心の中は「女子小中学生」

 「40~50代になったら、友達関係って変化しない。大人なんだし、よくも悪くも事件なんて起こらない、と思っていたのに……」と浮かぬ顔をするのはD子さん(40代)。大人になってからアイドルにはまり、人間関係がガラッと変わった。

 「Twitterで知り合った10人ほどの仲間内でLINEグループを作るうちにだんだんもめてしまって。別板を立てて悪口を言ったり、チケット取りのときに情報を回さなかったり、イベントや遠征のときに声をかけなかったりといった、小中学生みたいなことをやっているのを見て、がっかりしました」。その原因は、表向きは「同担(同じアイドルメンバーを好き)同士の嫉妬による仲間割れ」。

 でもよくよく考えると、仲間割れの中には「専業主婦 vs 働く女」という対立構造もあり、「女でいたい女 vs もうそんなに女でいなくてもいい女」という、目に見えないうっすらとした壁も感じたり。「アイドルを追っかけている時点で現実逃避のはずなんですが、やっぱりオトナの女に現実はついて回るんですよね。『私たちみんな、アイドルのために頑張っているのに。あの人、子どものことばかりでつまんない』という人もいれば、『私はなんだかんだ家庭が第一。あの人、いつまで浮足立ってるの』という人も。自由度が人それぞれなので、同じアイドルにキャーキャー言っているうちは平和なんですが、いざ活動するとなるとそこで温度差が問題になるんです」