首相官邸での結婚報告、横須賀での会見、そしてさまざまな報道を経て、今、夏が終わろうとしていま……え、このまま「私たちの夏」を終えていいのでしょうか、河崎さん!――鼻息荒い編集部の電話に、コラムニスト河崎環さんは「夏を終えられない皆さんを集めてください」と一言。本日、やり残しのないように、改めて河崎環さんと考えます。令和元年の8月、日本中を沸かせた「進次郎・滝クリ婚」について。

 今夏、日本中を沸かせた令和の「進次郎・滝クリ婚」(以下、進クリ婚)。ええ、皆さんまずは落ち着いて。いろいろ言いたいことがおありなのはワタクシも重々承知しております。まずはみんな「せーの」で深呼吸して、今思わず椅子から立ち上がってしまった方々も、もう一度席についていただいて。今年も私たちがまたもう一つ夏を見送る8月末、本日は進クリ婚について、私たちオトナの女の視線で、いろいろ考えていきたいと思う。

「進クリ婚」は、令和元年の夏一番、オトナの女たちの心をざわつかせた出来事でした
「進クリ婚」は、令和元年の夏一番、オトナの女たちの心をざわつかせた出来事でした

「進次郎の結婚? そんなことは起こらない」と思考拒否してきたのに

 さて、酸いも甘いもかみ分け切った私たちオトナの女が、日本の政局を語る上で決して視界からフレームアウトさせることなく、むしろ主役級の期待を込めて眺めてきた政界の美しきプリンス、小泉進次郎氏(38歳)

 2018年12月、日経ARIA・日経doors創刊が発表された「WOMAN EXPO TOKYO 2018 Winter」のセッションに彼が登壇した際、筆者河崎は「イケメン担当コラムニスト(?)として、これは外せない」といそいそ出掛け、会場のベストポジションを確保、本当に進次郎の写真だけをうっとり何十枚も撮って帰ってきてしまった。「ううむ、このみなぎるカリスマ性はやはり父親(元首相・小泉純一郎氏)譲り……」。進次郎は立っても座っても絵になり、よく通る声は私たちのハートや子宮に力強く響き、聴衆の目も耳もくぎ付けにする政治家だった。

 地元横須賀の固い票田地盤に立つ、総理まで輩出した政治一家で育ったサラブレッド、しかも美形とくればモテないわけがない。全国単位でもそうなのだから、地元では「横須賀の母」と呼ばれる、子どもから高齢者まで幅広い女性支援者たちのアイドルとして大切にされ、まさに全横須賀の「期待の息子」だったわけである。

 だが、そんな進次郎が一体誰と結ばれるのかなんてのは、どこか「キムタクの結婚」「ヒガシの結婚」「西島秀俊の結婚」「福山雅治の結婚」レベルで、私たちオトナの女が自己防衛本能で「そんな恐ろしい事態は起こらないことにしよう」と思考を拒否している話題でもあったのだ(ちなみに、今後控えている思考拒否トピックとして『高橋一生の結婚』『福士蒼汰の結婚』などがある)。