日本の会議における女性の立場が世界にあらわになってしまいましたが、追い打ちをかけるように、UN Womenが発表した「世界の閣僚の女性比率」では、日本は世界151位という不名誉な順位をさらしてしまいました。コラムニストの河崎環さんは、クオータ制を導入するしかないと声を上げます。そして、閣僚や管理職の女性比率を上げなければならないわけを語ります。

日本、ジェンダー関連で世界ランキングの下方修正が一向に止まりません

 3月8日は国際女性デーだったとか。

 「そんなものなくなってしまえばいい。女性の人権や女性活躍をことさらに取り上げ謳(うた)うような動きがなくなる状態こそ、本当に男女平等が実現された社会のあり方なのだから」的な、チョコッとひねった、でもわりと誰でも考えつきそうなことを誰かがきっと言うだろうなぁ、と思っていたら、やはり世界中の有名・無名の人々が似たようなことを言っていたようだ。国連による1975年の制定から46年間、世界中の誰かが、たぶん毎年ずっと。

 でも、そういうコメントと共感の総量がずいぶん増えたのならば、「国際女性デー」として年に一度思い出させる意義は、やはりまだあるということかもしれない。

 最近、とある方をインタビューしたとき、「過度に関心も反発もされないものになる、それが社会インフラ化するということ」という言葉に出会った。「いい話」は、美談であるがゆえに感心や称賛を集める。その分、同じ熱量でアンチも生むことになる。そんな「人々の関心を引く段階」では、そのトピックは社会の当たり前からほど遠い。特別な関心など呼ばなくなって初めて暮らしに溶け込む、というのは真実だろう。

 そんな「過度な関心と反発」が、先日のUN Womenが発表した「世界の閣僚の女性比率」で世界151位と、このところジェンダー関連で世界ランキングの下方修正が一向に止まらない日本で起きている。さすが女性閣僚比率がG7でダントツ最低の10%、ブッチギリの世界151位というだけのことはある。

国際女性デーは別名「ミモザの日」
国際女性デーは別名「ミモザの日」