篠田 私は前職の外資系企業からほぼ日への転職を決めたのがちょうど40歳の時で、40代を丸々ほぼ日で過ごしてきました。プライベートでは39歳で第2子を産んだので、子ども二人を育てることを大切にしながら、仕事とのちょうどいいバランスを取ろうとした10年でしたね。今は下の子も小学校高学年になったので、先ほどの12年サイクルでいうと子どもたちが2周目に入った時期。すると家族の中での私の役割もまた変わってきます。

 というふうに、家族の状況や役職によっても40代の意味合いは変わってくるものだとは思いますが、一つ言えるのは、人間関係の付き合いに関しては40代半ば、例えば45歳くらいが一番やりやすくてラクになるし、おいしくなる時期じゃないかなって。

45歳は「中間地点だから」おいしい

―― 45歳はおいしい時期。なぜ「おいしくなる」のでしょうか?

篠田 今の職業人生を20代から60代までと考えたときに40代ってちょうど中間地点ですよね。

 45歳だと20代の人が自分の子どもや甥・姪などと近い年齢だったりして身近に感じられるでしょ。60代の先輩も、自分が20代の時に部長だったくらいの方だから、どこか分かり合えるものはあると思う。もちろん会社だけでなく、PTAや子どもを通して出会う先生たち、地域の人たちの年齢構成を考えても同じです。

 上とも下ともつながれる。ということは、組織の中で動きやすい。45歳はすごくおいしい年齢だと自覚して、どちらからも吸収したらいいと思うんですよね。