ホルモンの転換期を迎えるARIA世代。気になる症状があっても「更年期のせいだから仕方ない」と見過ごしていませんか。ARIA世代以降は、さまざまな婦人科系の病気のリスクが高まります。しかも、「検診を受けていれば安心」とは言い切れないのが実情です。「イーク表参道」副院長で産婦人科医の高尾美穂さんに、正しい婦人科検診の受け方について伺います。

婦人科検診「内診受けてOKだから大丈夫」とは言い切れない

―― ARIA世代になると、健康診断や婦人科検診の受け方で注意しなくてはならないものはありますか。読者も会社の健診など、最低限の検診は受けていると思うのですが……。

高尾美穂さん(以下、敬称略) まず、「婦人科検診」と「乳がん検診」は、働いているすべての年代の女性に受けてほしい検査です。しかし、婦人科検診については「受けているから安心」とは言い切れないのが実情なんです。

え、婦人科検診を受けていれば安心じゃないってどういうこと?(C)PIXTA

 会社で自己負担なく受けられるものの多くや、自治体からクーポンが送られてきて無料で受けられる婦人科検診は、子宮の入り口にできる「子宮頸がん」の検診です。子宮の入り口の細胞を採って調べる検査ですが、これだけは卵巣や子宮の全体像を把握するには不十分。必ず経腟(ちつ)超音波の検査も合わせて受けることをおすすめします。

―― 診察台に上がり、内診をしてもらっていれば「婦人科系はひとまず安心」と思っていました。正直、どんな検査をされているかも分かりません……。

高尾 そうですよね。一般的な子宮頸がん検査の流れを説明しましょう。まず、クスコと呼ばれる器具を腟内に入れ、おりものの量や性状、ポリープなどがないかを肉眼で確認します。そしてクスコを入れたまま子宮の入り口から細胞をこすりとって、それを検査に回します。最後に、指を腟内に入れて子宮の入り口を支え、もう片方の手でお腹を軽く押して子宮の腫大がないか、卵巣の腫れがないかを確認します。ここで注意しなければいけないのは、「卵巣に腫れはないです」などと言われれば「卵巣も子宮も問題なし!」と思いがちですが、そうとは言い切れないことです。