前回の取材で浮気をした夫との泥沼離婚、そして高校時代の友人と再会して始まった恋の苦悩を語ってくれた望さん(仮名)。「彼は『結婚しよう』と言ってくれている。結婚指輪も買ってくれた。でも、その指輪に結婚記念日を刻印できるメドは立っていない」――あれから2年の時が流れ、望さんの人生は大きく変わった。そう、指輪に日付を刻印する待望の日が目前に。それまでの葛藤とは?

この記事を読む前に⇒「涙の離婚…52歳で再会した彼との全身全霊の恋」

望さん(57歳、薬剤師、再婚予定、独立した2人の子あり)

人生のどん底で支えてくれた彼との再婚

 高校の同級生だった彼と、来春、結婚する。

 5年前、元夫に「結婚したい人がいるから離婚してくれ」と言われてぼうぜん自失になった私を癒やして、支えてくれた彼。彼もまた、冷え切った関係の妻との離婚を考えていた時期だった。彼は離婚を切り出して家を出たが、彼の妻は首を縦に振らなかった。別居から2年たっても話し合いは遅々として進まず、私の気持ちはグラグラと揺れ動いた。

 彼は私と一緒になりたいと言ってくれているけれど、本当は、離婚したくないんじゃないか。残りの人生をかけているこの恋愛で、私のすべてで愛している彼にもし、最後の最後で裏切られたら……。そんな黒く渦巻く不安も、去年の夏、彼の妻が離婚届にサインしてくれたことでフッと消えてなくなった。

 そして4月、2人の記念日に私たちは結婚する。

 家族の食事会だけで済ませようかと思ったが、心配をかけた高校時代の友人たちにも報告をしたいから、披露宴もすることにした。バージンロードは2人の息子に一緒に歩いてもらう予定だ。

指輪に刻印する日付にも意味があって…(写真はイメージ)
指輪に刻印する日付にも意味があって…(写真はイメージ)