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人生を一緒に歩むパートナーが欲しい

乳房を失って絶望…愛してくれたのは、夫ではなく「彼」

一生分の涙を流して左胸を全摘…そんな私を抱きしめてくれた同級生の彼。心友の彼と、戦友の夫との狭間で――


誰か新しい人と出会って、結婚したいわけじゃない。でも、これまで頑張ってきた分、ふと思うのです。これからの人生を一緒に歩むパートナーが欲しいって。

 「私の、女としての人生が終わった……」

 7年前、44歳だった私は乳がんを患い、一生分の涙を流して左胸を全摘した。術後も、お風呂に入るたびに片方しかない胸を見ては、顔を覆って泣きたくなった。

 一筋の光も見えなくなった私に生きる希望を与えてくれたのは、手術の1年後に再会した中学時代の同級生の彼だった。一方、家庭内別居の状態だったとはいえ、日々の生活を守ってくれたのは、結婚して24年になる同じ年の夫。――だから、私には彼と夫、2人のパートナーがいる。

 彼とは、世間的には許されない関係だ。私にも彼にも子どもがいる。お互い子どもが大切だから、離婚して一緒になるつもりはない。配偶者に知られたら、すべてを失う覚悟を私も彼も持っている。それでも、どうしても離れられずに6年もの月日が過ぎてしまった。

文乃さん(仮名・51歳・既婚・子あり・営業事務)

 この人となら「理想の普通の家庭」を築けるかも。それが夫と結婚する決め手だった。私の両親は自営業で忙しく、いつも寂しい思いをしていた。だから、結婚するならサラリーマンで、子どものために私が専業主婦になれる相手を、と思った。

 夫はエンジニアで、結婚4年目に大手企業から引き抜かれ、待遇も給料も格段に上がった。私も鼻が高く、夫を尊敬し、2人の子どもにも恵まれて順風満帆だった。それが、次第に夫は会社が求めるスキルアップに応える努力をしなくなっていった。うつ病などの精神的な病気になったわけではない。期待されているのになぜ? と聞いても、勉強するのが面倒臭いなど、後ろ向きなことを言うばかり。それが勤務態度にも表れたのだろう。上司に愛想を尽かされ、退職せざるを得ない状況に。結婚10年目のことだった。

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