誰か新しい人と出会って、結婚したいわけじゃない。でも、これまで頑張ってきた分、ふと思うのです。これからの人生を一緒に歩むパートナーが欲しいって。

 結婚と離婚を2回ずつして、独身生活11年目にして思うこと。

「充実してるけど、満ち足りない」

 満ち足りないけど充実してる、とも言えるけど、単にやらなければいけないことや、やりたいことで時間と気持ちが詰まってるだけのような気がする。モヤモヤとした物足りなさは残っていて、それを誰かと一緒にいられる安心感や楽しさで置き換えられたら、満ち足りるんじゃ……。

 そんな想像をしながら、2人の息子が成人している今の、気楽な生活は手放せないとも思っている。仕事や趣味に没頭したいときは、ひとりのほうが断然いい。もし本当に相手を探すなら、うちには犬がいるから犬好きな人でないとダメだな、などと考えると、気持ちはひとりでいることにどんどん傾いていく。

泉さん(仮名、49歳・離婚2回・子ども2人・医療関係)

 それでもやっぱり、予定のない休日の朝にボーっとしていると、無性に寂しさを覚えてしまう。急に病気になって倒れたらどうしよう、と不安に襲われて、医療保険を検索してみたり。少しでも安心できるように、複数の保険に入っているけど、不安を消すまでには至らない。

ひとりは気楽なんだけど…
ひとりは気楽なんだけど…

 はぁ……。矛盾した思いがいつも、シーソーのようにギッタン、バッコンしている。

 1回目の結婚は、23歳から28歳までの5年間。2回目は、29歳から39歳までの10年間。長男は前々夫の子で24歳、次男は前夫の子で20歳になった。前々夫は大学時代の2年上の先輩で、私が2年生のときから付き合い始めて卒業した年に結婚した。実家が厳しかったこともあって、卒業時にプロポーズされたときは、これで自由になれる! という気持ちも手伝って喜んでOKした。