誰か新しい人と出会って、結婚したいわけじゃない。でも、これまで頑張ってきた分、ふと思うのです。これからの人生を一緒に歩むパートナーが欲しいって。

 離婚したのは去年のこと。結婚していた10年間を振り返ってみたが、元夫の周平(仮名)と印象に残るような楽しい時間を過ごした記憶はない。

 会話も触れ合いもほとんどなく、空虚で無味無臭な日々がただ過ぎていっただけ。共通の趣味も、楽しさを共有する気持ちがなければ役に立たず。寂しさが募って孤独を感じるばかりだった。

 子どもが欲しくて、子どもができれば夫婦関係も少しは良くなるかもしれないと思ったのだけど……。かなわぬ夢に終わった。

子どもができれば、冷めた夫婦関係が変わると思っていた
真由
(仮名・49歳・バツイチ独身・子なし・メーカー)

 周平と出会ったのは、30代後半に差し掛かった頃。私は趣味でバイオリンを弾いていて、アマチュアオーケストラに所属している。そこに、彼が加わったことがきっかけだった。

 当時の私は、結婚を望んだ人と破談になったショックから、6年かけてようやく立ち直ったような状態だった。長い間、恋愛から遠ざかっていたので、周平から「飲みに行きませんか?」と誘われた時も、彼が私より5歳下だから若い団員を紹介してほしい、ということかと思った。

 まさか、「年上の人がいいんです。付き合ってくれませんか?」と告白されるなんて。意外な展開に驚きを隠せなかった。と同時に、眠っていた結婚願望が目を覚まし、出産できるリミットが迫っていることに突然、危機感を覚えた。

 時間がない。こんな私でもいいと言ってくれるなら……。焦っていたと思う。「結婚が前提でなければ付き合わない」とはっきり伝え、およそ1年半、食事やコンサート鑑賞などを重ねて、38歳で結婚した。