誰か新しい人と出会って、結婚したいわけじゃない。でも、これまで頑張ってきた分、ふと思うのです。これからの人生を一緒に歩むパートナーが欲しいって。

 2人の子どもが自立して子育てを卒業し、これから自分の人生を楽しむぞというとき、隣にいたのはすてきな旦那様ではなく、会話もない、トキメキもない、「ありがとう」も「ごめん」も言ってくれない夫(62歳)だった。

 8年前から介護している義母(88歳)も、息子の嫁なんだから世話して当然よ! という態度で、娘(夫の姉)のほうを大事にする。それが腹立たしくも悲しくもあり、行き場のない苦しみは年々募るばかり。

悦子
(仮名・54歳・金融業/夫と義母と3人暮らし)

 私、この夫とこの先もずっと歩んでいかなくちゃいけないの?
 終わりの見えない介護に心を砕き続けて、私の人生は終わっちゃうわけ?

「このまま、人生が終わってしまう。私はそれでいいの?」
「このまま、人生が終わってしまう。私はそれでいいの?」

 そんなふうに悲観的に考えるのは、更年期のせいだと自分に言い聞かせつつ、日々をやり過ごす中で、敦さん(仮名・55歳・会社経営者・既婚)に出合った。去年の夏、友達に誘われて参加した飲み会で。積極的に「会いたい」と連絡をくれて、最初は戸惑うしかなかったが、何度か会ううちに、こう直感した。

 私、彼と結婚するだろうなぁ、と。