誰か新しい人と出会って、結婚したいわけじゃない。でも、これまで頑張ってきた分、ふと思うのです。これからの人生を一緒に歩むパートナーが欲しいって。

 「老後にまた、一緒になろう」――そう言って18年前に別れた彼との約束が忘れられない。なぜなら今の私は、人生の「愛情貯金」が足りなくなってしまったから。「あの約束、覚えてる?」――彼に会って、そう伝えたい。でも彼は今、私と会うつもりはないようだ。

わたしの愛情貯金は今…
わたしの愛情貯金は今…
しおり
(仮名、49歳、広告代理店・営業、既婚、子ども3人)

 俊也さんは、私が新卒で入社した広告代理店の営業部で、25歳のときからの上司だった。付き合い始めたのは私が29歳、彼が40歳の時。ちょうど彼は、仕事をバリバリこなす男として脂が乗った時期。私も任される仕事が増えて、やりがいを持って働いていた。遅くまで残業して部内で2人きりになる機会も多く、夜食のラーメンをかき込んでから終電に飛び乗る日々。そのうち、徐々に距離が近づいた。

 付き合ったのは、私が31歳になるまでのたった2年間。短いかもしれないが、あの時の私は、人生の中で一番キラキラ輝いていた。そして、彼からは一生分の愛情をもらった。この「愛情貯金」を切り崩していけば、これからの人生は大丈夫、そう思えるくらい。