リモートワークが浸透し、マネジメントのあり方は大きく変化しました。顔の見えない環境で部下を育成し、メンバー個々人が高いモチベーションを持って自走する組織をつくるために、上司が伝えるべきことは何なのか。『課長2.0』(ダイヤモンド社)の著者であり、リモート下で複数のプロジェクトを動かしてきたプレゼンテーションクリエーターの前田鎌利さんに、詳しく話を聞きました。

(1)リモート時代のマネジメント成功のカギは部下への信頼 ←今回はココ
(2)自走するチームをつくれるか 命運を分ける上司の質問力
(3)部下は会議で育てる! リーダーの仕事は「外脳」づくり

リモートワークで部下が育成できないのはなぜ?

 コロナ禍以降、リモートワークが一気に浸透しました。うまくリモートワークを導入できた企業はビジネスで優位に立っていますが、うまくいっていないケースも見られます。中でも多く聞こえるのは「マネジメントが難しい」という声です。

 例えば、「コミュニケーションが取れない」「部下を育成できていない」「部下が仕事をしているのか不安」「相談する相手がいない」「評価されないのではないかと不安」「上司から返事がない」など、まさに目隠ししてマネジメントをしているような状態ですね。

 管理職に悩みは何かと聞くと、5割以上が「部下の育成」と答えます。なぜ部下の育成がうまくいかないのか。ここで以下の10項目を見てみて下さい。リモートであるなしにかかわらず、3つ以上該当する場合は要注意。改善が必要です。