そんな志をDOする人を「カッコいい女性」とか「キラキラ輝く女性」とか、メディアは取り上げるかもしれません。

 だけどね、ARIAにはそこを間違ってほしくない。「カッコいい生き方を目指そう」なんて、もし読者をあおるようなことをしたら、それは違うよと言いたいんです。だって私たちは、せっかく余計なものを脱いで、正真正銘の自分で生きようとしているんだから、また着飾っちゃダメなのよ。

 なんだか編集部に注文をつけてるみたいで、ごめんなさいね。応援しているからこそ、ついつい熱くなっちゃいました(笑)。

もう自分に嘘はつけない。心を裸に、ヌーディーに生きよう

 年齢を重ねれば重ねるほど、いろんなところを隠したいし、ファンデーションも厚塗りしたくなるけれど、心も肌も薄づきのほうが自然で美しいです。年や経験を重ねると、もうそれだけで存在感も威圧感も出てきちゃうから、透明感を持たせることが何より大事だなって思うんです。

 透明感のある声や雰囲気、たたずまい。最終的には「見えなくなっちゃうんじゃないの?」というぐらいの透明感がある50代、60代になるのが理想なんです。

 今は、個人の思いや経験、知識をどんどん発信できる時代ですよね。「生きざま」がそのまま、その人の魅力や強みとなって「売り」になる時代と言ってもいいほどです。だからこそ、もう自分に嘘をつけない。取り繕えば取り繕うほど、心がますます苦しくなってしまうし、受け手にもすぐにバレてしまいます。

 人からどう思われるとか、その選択が正しいとか正しくないとかじゃなく、本当に自分が理想とする人生を生きる。老いも若きも「私が私らしく生きる」人が増えたら、世の中がもっと平和になっていくんじゃないでしょうか。まずはARIA世代の私たちから、心を裸にして、ヌーディーに生きていきませんか?

取材・文/伯耆原良子 写真/鈴木愛子