10代からいろいろな壁にぶつかりながらも、時には方向転換をし、常に決断を重ね、突破口を探し続けてきたブラウンシュガー1STの荻野みどり社長。数々の逆境を乗り越えながらも人生を楽しむ「レジリエンス(跳ね返す力)」な人生を語ってもらいます。2回目は、新しいことをスタートする際の原動力がテーマです。

娘の便秘を機に創業。昨年新しい会社もスタート

 2011年5月に長女を出産。産後4カ月のころに娘が2週間便秘をしたことをきっかけに食の大切さを改めて考え始め、2011年9月に手づくり菓子を販売するブランド「ブラウンシュガーファースト」をスタートしました。

 菓子教室を主宰する実家の母を中心にお菓子を作ってもらい、私はコンセプトを考え、レシピを書いて味をチェックし、値付けして販売することを担当。娘をおんぶしながら青山ファーマーズマーケットで販売し始めました。

 それから約7年。ブラウンシュガー1STが第二創業期を迎えたこともあり、昨年、母乳の栄養成分を分析し、食事のアドバイスをするという新しい事業を始めました。毎日バタバタでムダな時間はありません。でも、ブラウンシュガー1ST創業当初は全部一人でこなしていましたが、いまは社員や業務委託、アルバイトなど、信頼して任せられるメンバーがいます。

 いろいろな事業を同時進行で進めていると、ベンチャーキャピタルなどいろいろな方に「1つのことに集中してください」と“親切な助言”をいただくんです。でも、私からするとなんて失礼な話だろう、と思います(笑)。