時代を問わず、女性は誰もが一度は感じる孤独感

―― どんな歌から影響を?

湯川 その頃、私が好きだった女性シンガー・ソングライターは、ジョニ・ミッチェル、メリッサ・マンチェスター、ジャニス・イアン。70年代の終わりからアメリカで作品を出していた彼女たちが歌っていた曲に共通していたのは“孤独”。「信じられる愛はどこにもない」「私はこのまま老いていく」と、深い孤独感を歌っていました。孤独を歌う彼女たちの叫びから私が感じ取ったのは、「ああ、女には皆、子宮という空き部屋がある」ということ。世界的に名声を得ている女性たちも皆、子宮という空き部屋を抱えた女なのだと鮮烈にその姿が見えてきたのを覚えています。そして、この孤独は私も同じように抱えているのだと。きっと、時代を問わず、女性は誰もが一度は感じる孤独感じゃないかしら?

出張の朝、息子が作ったバリケード

―― 実際に母となって、子育てとキャリアとのはざまで感じる葛藤や恐れはありませんでしたか?

「好きな仕事は続けたい。でも、私のエゴ100%で産んだのだから、子どもには絶対迷惑を掛けちゃいけないと思っていました」
「好きな仕事は続けたい。でも、私のエゴ100%で産んだのだから、子どもには絶対迷惑を掛けちゃいけないと思っていました」

湯川 私の場合、明確に自分の気持ちで「欲しい」と願って40歳で授かった子どもでしたから、プライオリティははっきりしていたと思います。好きな仕事は続けたい。でも、私のエゴ100%で産んだのだから、子どもには絶対迷惑を掛けてはいけないと思っていました。