爽やかな青春小説から深い官能を描いた作品まで、数多くの恋愛を描いてきた直木賞作家・村山由佳さん。 村山さんの作品には、自分を強く主張できず男性に振り回されたり、酷い振る舞いも我慢して受け入れるシーンがたびたび登場する。そんな女性たちの姿は、村山さん自身の恋愛とも重なる部分があるのだという。今、恋愛に苦しんでいる女性へのヒントとなる言葉が満載です。

 「どうしてかダメな人を引き寄せてしまう、そういう “ダメ男ホイホイ”なんですね。嫌じゃなければ、この人と付き合ってみようかなと飛び込んでみて、そのうち情も生まれるじゃないですか。付き合ったらほだされて、情が生まれたら別れられなくなるという一番悪いパターンですよね(笑)」

押さえつけられて、どんどん自尊心を無くしていく

 仕事で成功しても常にどこか満ち足りず、承認欲求を満たすために恋愛をし続ける。そんな多くの恋愛遍歴の中には、村山さんを抑圧したり、すさまじい嫉妬で苦しめるような男性もいたとか。

「どうしてかダメな人を引き寄せてしまう、そういう “ダメ男ホイホイ”でした」と話す村山さん

 「以前『ラヴィアンローズ』という作品を書くときに、友人たちと雑談しているなかで『よく“プチ殺意”とは言うけれど、本当の殺意ってまず抱いたことがないよね』という話になったのですが、私はあるんですよね。そのときは自分が怖くなって、家中の包丁を隠したくらい」