短時間でゆで上がり、つるっと食べられるそうめんは、暑い夏こそ出番が多くなります。具にも一工夫すれば、夏の疲れを吹き飛ばすメニューに大変身しますよ。そうめん研究家のソーメン二郎さんにつけ汁レシピを教えてもらいました。

(1)夏の疲れが吹き飛ぶ「つけ汁」レシピ ソーメン二郎 ←今回はココ
(2)ぶっかけで具だくさん&炒める「そうめん」アレンジ6例

めんつゆと薬味だけでは栄養が偏る

 暑い夏は、さっぱりと食べられるそうめんがおいしい。ただし、「疲れない」ためには、めんつゆと薬味だけでシンプルに食べずに、一工夫を。

 「めんつゆと薬味だけでは、栄養が偏ります。卵や肉などを加えてたんぱく質と脂質を取り、栄養素をエネルギーに変える際に必要なビタミンB群も取る。さらに、疲労の原因となる活性酸素を取り除く成分も取ると、なおいいですね」(疲れと栄養に詳しい医師の藤本幸弘さん)。

 そこで、脱マンネリのアレンジレシピが評判のそうめん研究家・ソーメン二郎さんに、簡単&美味のレシピを教わった。次のページで紹介する。

疲れを吹き飛ばす! 栄養2つのルール

(1)疲労の回復に必要なエネルギーをつくる成分を取る
エネルギーを生むには、3大栄養素と、ビタミンB群が必須だ。

糖質…そうめん、ご飯、パンなど
たんぱく質&脂質…肉、魚、卵、乳製品、大豆製品など
ビタミンB群…豚肉、大豆、鶏肉、サバ、卵黄、レバーなど

(2)疲労の原因となる「活性酸素」を消す成分を取る
活性酸素を消す抗酸化成分は、色の濃い野菜などに多く含まれる。

ポリフェノール…ナス、玉ネギ、大豆製品、ショウガ、青ジソなど
カロテノイド…トマト、パプリカ、ニンジン、カボチャ、海藻など
ビタミンA・C・E…レバー、ニンジン、キウイ、カボチャなど

ソーメン二郎直伝・おいしいそうめんのゆで方

(1)びっくり水は使わない
たっぷりの湯に麺をパラパラと入れ、さっと混ぜる。噴きこぼれそうなら、火を弱めて。「水を入れて急に温度が下がると、麺が傷つきます」。

(2)ゆでたらもみ洗いする
「手延べそうめんは、細く伸ばすために油を使っています。ゆで上がったらもみ洗いをすると、油のぬめりが取れて、おいしく食べられます」

(3)氷水に浸して盛りつけない
「氷水につけたままだと、そうめんの風味が失われ、麺が水っぽくなり、めんつゆはどんどん薄くなります。水切りした麺を盛り付けて」

 次のページでは、そうめんの栄養バランスがぐっと良くなる「つけ汁」を紹介する。