外出先でWi-Fiを安全に使うには　リスクもおさらい

正しい利用方法をきちんと知る

2020.12.01

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SIM認証のWi-Fiは安全度が高い

　携帯電話事業者がユーザー向けに提供するWi-Fiサービスも、適用条件を満たしていれば無料で利用できる。中でも、SIMカードで認証するタイプのサービスは、セキュリティが非常に高い。

通信事業者が提供するWi-Fiサービス

通信事業者が提供するWi-Fiサービスの中には、パスワードを入力しなくても自動で安全に接続できるタイプがある。IEEE 802.1X認証を利用する仕組みで、その事業者のSIMカードを装着した機器のみ利用できる

　なお、携帯電話事業者は複数のWi-Fiサービスを提供しているが、SIM認証タイプのサービスは1つのみなので注意したい。例えばソフトバンクでは、SSID（Wi-Fi名）が「0002softbank」のサービスはSIM認証だが「0001softbank」は暗号化なし、という具合だ。

SSLに対応したWebサイトのみ利用する

　オープンやWEP方式にしか対応していないセキュリティが低いWi-Fiサービスでは、Webブラウザーでサイトを閲覧する用途のみにとどめたほうがよい。サイトが「SSL」という仕組みで暗号化されていれば、第三者から通信を盗み見られることを防げる。その他のネット接続を必要とするアプリは、通信が暗号化されていることをユーザーが確認するのが難しく、通信を盗み見られるリスクがあるので、セキュリティの低いWi-Fiへの接続時は利用しないほうがよい。

カギマークをチェック

カギマークが表示され、URLが「http://」ではなく「https://」で始まるサイトなら「SSL」という方式で通信が暗号化されるため、Wi-Fiの通信が暗号化されていない場合でもセキュリティを高められる。なお、ChromeではURLの「https://」部分が表示されないが、カギマークがあればSSLで暗号化されている

「パブリックネットワーク」で利用する

　Windowsには、別のパソコンとフォルダーを共有する機能や、別のパソコンから操作を可能にする「リモートデスクトップ」などの機能がある。公衆無線LANでは、これらが使えないよう「パブリックネットワーク」で利用する。

「パブリックネットワーク」で利用

パソコンでWi-Fiサービスに接続する場合、「このネットワーク上の他のPCやデバイスが……」と表示されるところで「いいえ」を選択する。どちらを選択したか不確かな場合は、接続中のWi-Fiのプロパティを表示して「パブリック」になっていることを確認する

　ユーザーの情報を盗み取るのを目的として、「なりすましWi-Fiスポット」が設置されていることもあるので要注意。まず、誰が提供しているのか分からないオープンのWi-Fiスポットには絶対に接続しないこと。さらに、例えば災害時に無料開放される「00000JAPAN」と同じSSIDでなりすましWi-Fiスポットが設置されるようなケースもある。

なりすましWi-Fiスポットに注意