SIMロック解除は必要?

 大手通信事業者が販売するスマホは、他社のSIMカードが使えないようロックが掛かっている。しかし、格安SIMを使う上でロックの解除は必須ではない。MVNOはau、NTTドコモ、ソフトバンクのいずれかの回線をレンタルしている。例えば、現在NTTドコモのスマホを使っているなら、NTTドコモの回線を使う格安SIMに乗り換えればよい。SIMロック解除は必要なく、そのまま使える。たとえSIMロックを解除しても、NTTドコモ回線以外の格安SIMでは通信に制限がある可能性もあるので要注意。

スマホのSIMロック解除は必要?
スマホのSIMロック解除は必要?
スマホの販売元がNTTドコモなら、NTTドコモ回線を使う格安SIMを使えばよい。同様に、au、ソフトバンクの回線を使う格安SIMもある。その場合、SIMロック解除は不要。SIMロックを解除したスマホでも、元の販売元と異なる事業者のSIMでは利用できない場合もある

 事業者により使用する電波の周波数帯は異なる。Androidの場合、自社の周波数帯に最適化するようスマホの対応周波数帯をカットされている場合も多い。SIMロックを解除すれば他社のSIMカードを認識するが、スマホの対応周波数帯そのものは変わらないため、他社の回線を利用する格安SIMではうまく通信できない場合もある。

 それもあり、スマホの販売元事業者の回線を利用する格安SIMプランを選ぶのがベスト。オプテージが提供するmineoのように、3社の回線から選べる格安SIMもあるが、NTTドコモ、au、ソフトバンクのいずれかの回線のみの格安SIMも多い。契約前にどこの回線を使用しているかをチェックする必要がある。

スマホの販売元と同じ回線を選ぶ
スマホの販売元と同じ回線を選ぶ
「mineo」のプラン例。Aプラン(au回線利用)、Dプラン(NTTドコモ回線利用)、Sプラン(ソフトバンク回線利用)がある。元のスマホ販売元と同じ回線を使用するプランを選ぼう(表中の価格は税別)

 なお、iPhoneは事業者が対応周波数帯をカットすることを米アップルが認めていない。SIMロックを解除すれば、基本的にもともとSIMフリー端末として売られていたものと基本的には同じになり、どの回線にも対応する。

 MVNOでは、音声通話付き格安SIMとのセットで割安でSIMフリースマホを安く販売するケースも。スマホの買い替えも検討しているなら、セール品がないかチェックしてみるとよい。