速度が低くなることも

 もちろん、デメリットもある。MVNOはコストを抑えるために、実店舗が少ないか、店舗そのものがない。料金プランの選択や契約は、Webサイトから行うことがほとんど。加えて、スマホの通信設定などを自分で行えることが、格安SIMを使う第一条件だ。

格安SIMのデメリット
・実店舗が少なくサポートはWebサイト経由がメイン
・昼間など混雑する時間帯には通信速度がかなり低くなることもある
・家族間の通話無料など、通話料金が安くなるサービスが少ない
・キャリアメールが利用できなくなる
・海外でのデータローミングが利用不可
※詳しい料金プランの相談や設定方法を店舗で直接教えてもらうのは難しい。細かな相談ができず、設定等は自分で行う必要がある

 また、大手通信事業者に比べて、混雑時間帯に速度が低下しやすい。お昼休みや朝の通勤時間帯など多くの人がスマホで通信を行う時間帯には、通信速度が下がる。Webサイトを見たりSNSを利用する程度ならさほど困らないが、通勤電車の中や昼休み中にネット動画を閲覧するのは困難になる可能性もある。

速度が低下することもある
速度が低下することもある
MVNOは帯域を間借りしているだけ。どの程度の帯域を借りているかは、各社異なる。借りている帯域に比べ、利用者が増えると帯域が混雑しやすい。特に昼休みや通勤の時間帯などはかなり速度が低くなることも

 また、家族間での通話は無料といった大手事業者なら当たり前の通話サービスも、格安SIMでは基本的にない。最初の10分はかけ放題になるオプションを用意している場合が多いが、完全なかけ放題プランがある格安SIMは少ないので、通話メインの人は、格安SIMにしてもお得にならないこともある。通話はあまりせず、自宅にはWi-Fiがあり、外出先では高速通信をさほど必要としないなら、格安SIMに乗り換えるとよい。