iPhoneの最新モデル、および最新システムの「iOS 13」では、写真関連機能が強化された。前回に引き続き、今回はさまざまな撮影モードや編集機能を紹介。旅先などで活用できるよう、今のうちにチェックしておこう。
前回記事・三つ目iPhoneはどんな写真の楽しみ方ができる?
背景をぼかすにはポートレートモードを使う
デュアルカメラを使う醍醐味の1つでもあるのが、背景をぼかして狙った被写体を強調した写真が撮れる「ポートレートモード」だ。
カメラのレンズには焦点が合っているように見える被写体と距離の範囲「被写界深度」がある。一眼レフカメラなどではレンズの種類や絞りの設定を変更して必要な被写界深度を得るのが一般的だが、iPhoneにはソフトウエアの力も加えて疑似的な被写界深度を作り出す機能が搭載されている。これがポートレートモードだ。
2018年以降に登場したiPhoneではカメラアプリで「被写界深度」の設定を変更し、背景のぼけ具合を調整することもできる。また、疑似的な照明を追加して、被写体に効果を与える「ポートレートライティング」と呼ばれる機能も搭載されている。人物のバストアップ写真などで、疑似照明を強めに設定して肌を美しく撮影するといった使い方もできる。
パノラマ撮影を楽しもう
複数カメラ搭載モデルのパノラマ撮影では、使用するカメラを替えることで、それぞれ印象の異なる写真になるのが楽しい。狭い場所での超広角パノラマや、上下のパノラマもお薦めだ。
iPhoneの動画撮影機能も年々進化している。2018年モデルからは、動画撮影時に音声をステレオで録音できるようになっているのだが、2019年モデルではさらに「オーディオズーム」が追加された。これは画面のズーム操作に連動して音声もズームイン/アウトする機能だ。
このバンド演奏の例では、引いた状態で撮影すると周囲の音や演奏の残響音が聴き取れるのに対して、ズームインで寄った状態すると演奏の音だけが聴こえるようになる。