メラトニンは光の浴び方でコントロール

夜の過ごし方

⇒強い光やブルーライトを大量に浴びないようにする

夜浴びる明るい光は、微量でもメラトニン分泌を抑制して体内時計を遅らせる。「とくに、テレビゲームなど動きのある画像を寝る前に見ていると、脳が興奮してしまうため、より眠れなくなる」と菅原さん。

・寝る前のスマホチェックはPCメガネ着用で

寝る直前までスマホやパソコンを使うなら「ブルーライトをカットするメガネやフィルターを利用するといい。ブルーライトは寝つきを悪くし、睡眠の質も下げる」と杏林大学の古賀良彦教授(肩書は当時)。

・夜遅く帰宅したらできるだけ部屋の照明をおとす

夜遅くまで明るいところにいると、脳が昼と勘違いしてメラトニンの分泌が抑制されてしまう。そんなときは、できるだけ部屋を暗くして体に「夜」だということを思い出させよう。

就寝前のブルーライト暴露で睡眠が細切れに
古賀教授らが行った研究で、若い女性14人にブルーライト50%カットのPCメガネありの場合となしの場合でそれぞれ5日間ずつ、就寝前の1時間スマホを使用してもらった。その結果、ブルーライトカットのPCメガネを使ったときに比べ、メガネなしのときの中途覚醒が明らかに多かったという。

朝の過ごし方

⇒起床後強い光を浴びる

体内時計をリセットする最も手軽な方法は、朝日を浴びること。起きたらまずカーテンを開け、ベランダの植木に水をやる、洗濯物を干すなどを日課にするといい。20分ほど浴びればなおよし。

・朝日を浴びれない人はLEDで代用を

「部屋に朝日が入らない、あまり外に出ないという人はLEDライトで代用を」と菅原さん。スマホやPC画面程度のLEDでは弱いが、照明なら30cmほどの距離に近づけばOK。睡眠改善用の専用LEDもある。

・二度寝は日が当たる場所で

疲れがひどく、いつもの睡眠時間では足りないときは、一度いつもの時間に起きてから、顔に朝日があたる場所で二度寝するといい。「まぶたを通しても光を感知できるので体内時計がずれにくくなる」(菅原さん)。