今できる3つの対策

1. 道具を使って負担を減らす

ちぎらずにハサミで切る
洗剤や菓子袋などを開けるときは、切り込みがあってもつまんで引っ張らず、ハサミで切って。指先にかかる負担を減らそう。

硬い蓋はオープナーを使って
硬い瓶の蓋は、100円ショップなどで買える便利グッズを使って開けて。「無理をせず、人に開けてもらうのもいい」(平瀬センター長)

2. こんな動作はできるだけ避ける

 痛みがあるときには、つまんだり握ったりして力を入れる下記のような動作は、できるだけ避けるのが悪化予防のカギ。道具を活用したり、ペンや箸などは持ち手が太目のものを選んだりして、手指にかかる力を減らそう。

・ズボンをつまみ上げる
・重い鍋を振る
・強くこする
・固いものを切る
・草むしりをする

3. テーピングで固定する

 関節に無理な負担をかけないようにするとともに、関節部分の横にずれる動きを抑えることで、軟骨などの組織のすり減りや変形を防ぐ。「月経前などに、痛みが周期的に起こる場合にも有効」(伊川さん)

市販のテープで関節部分を2、3回巻く。きつすぎず安定感が得られる程度の強さで。
市販のテープで関節部分を2、3回巻く。きつすぎず安定感が得られる程度の強さで。
医療機関ではこんな固定も
医療機関ではこんな固定も
加熱して成形できるプラスチック製のサポーター。指に合わせて作ってもらえる。
【治療】痛い場合は受診して痛み止めを。変形したら手術も。
メディカルケアとしては、消炎鎮痛剤の内服やごく弱いステロイド剤を患部に注射することで、痛みを止めることができる。「痛いときだけごく少量の注射なので、副作用の心配はまずない」(平瀬センター長)。ただし妊娠、授乳中は使える薬に制限が。変形やそれによる痛みには手術も選択肢だ。日帰りまたは1泊程度の入院ですみ、その後通院でリハビリを行う。
平瀬雄一
四谷メディカルキューブ 手の外科・マイクロサージャリーセンター センター長
平瀬雄一 日本手外科学会専門医。日本形成外科学会専門医。東京慈恵会医科大学卒業後、渡米しHarry Buncke教授に師事。帰国後東京慈恵会医科大、埼玉手外科研究所を経て2010年より現職。
大江隆史
NTT東日本関東病院 副院長、手術部長、整形外科部長
大江隆史 日本整形外科学会・日本手外科学会専門医。東京大学医学部卒業後、同大病院助手、同整形外科医局長、名戸ヶ谷病院整形外科部長等を経て2015年より現職。ロコモの啓発にも注力。

取材・文/渡邉真由美 イラスト/三弓素青 写真/PIXTA 構成/黒住紗織

日経ヘルス2016年6月号掲載記事を再構成

この記事は雑誌記事掲載時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります