ピリッ、ズキッ……。わずらわしい手指の痛みは、出産前後から更年期にかけて幅広い年代の女性に多い悩みの一つ。症状や部位によって、潜んでいる病気や対処法が違うので、疲れや使い過ぎと思い込むのは禁物だ。最近は女性ホルモンとの関連が着目されており、痛みや変形を防ぐ上手な付き合い方も分かってきている。

・わずらわしい手指の痛み…これも原因は女性ホルモン?←今日はココ
手指の痛みは放置NG 10年後の変形を防ぐための対策

手が痛い、手首が痛いは症状によって病気が異なる

 日常生活の中で手が痛い、手首が痛いということ、ないだろうか? 同じ症状でも病気が違うため、まずはチェックしてみてほしい。

いま感じている手指の違和感、もしかしたら疲れや使い過ぎのせいだけではないかも。
いま感じている手指の違和感、もしかしたら疲れや使い過ぎのせいだけではないかも。

【手指の痛み・セルフチェックリスト】

手のケガによる痛みかも
□30代、40代だ
□最近、手をひねる、手を突くなどのアクシデントがあった

●CM関節症
●TFCC損傷

女性はもともと靭帯などの組織が柔らかく、若い世代では特にちょっとしたひねりや無理な力がかかると、それらの組織を傷めやすい。
ホルモン変動が原因の炎症かも
□妊娠中または出産したばかり
□45歳以上で月経が不順になってきた
□45歳以上でのぼせや汗などの更年期症状が気になる

●ドケルバン病
●手根管症候群
●ヘバーデン結節・ブシャール結節
●ばね指

メカニズムは未解明だが、エストロゲンが急減するなど女性ホルモンに大きな変動があるときに起こりやすいとされる。
関節リウマチかも
□痛みは第二関節または第三関節から始まった

●血液検査をすぐに受けて!

自分の免疫が指の関節を敵と見なし、攻撃してしまうことで起こる自己免疫疾患で、発症は女性に多い。体のほかの関節に広がる恐れも。
自己免疫疾患である関節リウマチは、第二関節から症状が始まる。そのため、特に第二関節が腫れるブシャール結節と間違えられやすい。「ブシャール結節では血液検査でMMP3は陽性でも、抗CCP抗体は陰性。にもかかわらずリウマチと誤診されるケースも」(四谷メディカルキューブ手の外科・マイクロサージャリーセンター平瀬雄一センター長)。疑わしい場合はリウマチ専門医の受診を。

<検査項目>
●CRP(炎症の程度)
●MMP3(骨破壊の指標)
●抗CCP抗体(リウマチに特有の抗体)
⇒すべての項目で「陽性」の場合、活動性の「関節リウマチ」