女性の大きな転換期「閉経」を多くの人が迎える50代。体のあちこちが複合的に変化する、と経験した人は話す。「若いころと同じ」を続けると心身の過剰な負担になることも。変化を見つけて、認めて、「頑張りすぎない」を始めよう。
50代に入ると、女性ホルモンの急激な減少で女性の体はそれまでとは全く違ってくる。
「筋肉と関節の痛み、月経前のひどいイライラや落ち込み。のぼせたかと思うと、逆に冷えを強く感じたり。体の不調が入れ替わりながら続くので、不安を抱えて毎日を過ごすことになります」。更年期の女性も多くケアしている、さくら治療院の吉川千明さんは話す。
この年代の女性に大切なのは「頑張りすぎない」ことだ。体の不調にセルフケアで対処する場合も、なるべく楽な方法で。「アロマを使うならお風呂に落とすだけ。足湯をするならお湯の準備や片付けがしやすいお風呂場で」(吉川さん)。
運動も無理せず、できるものを行おう。「少しでも下半身の筋力が落ちないように、日々のウオーキングを続けることなどが大切です」(さくら治療院の鍼灸師、神﨑貴子さん)。
・体に負担がかからずケガを予防できる
・自然なメイクでかえって若く見える
吉川さんが50代で始めたことが3つある。
・自分でできる 簡単な鍼(はり)
・ホルモン補充療法(HRT)
「ファッション感覚ではなく、本当に自分に『合うもの』を選ぶようになりました」と吉川さん。運動ではヨガをやめてピラティスを始めた。「ヨガのレッスンが若い人と一緒で、関節が硬い私にはハードなポーズが多く、クラスは不向きと。自分の体に合わせて無理なく筋肉を鍛えられるピラティスを続けています」(吉川さん)。不調解消には、米粒のような鍼をツボに貼っているそう。「ホルモン補充療法も体を楽にしてくれるのでお薦めです」。
吉川さんのアドバイス
「続けられる、楽な方法を見つける。それが50代には大事です」
神﨑さんのアドバイス
「日々、ウオーキングのような運動をしましょう」
次のページは「50代からの不調ケア」。ツボ押しを使って、更年期の不調を無理なくケアしていきましょう。