顔は体の中でも特に神経が集中しているところ。そこを指で押したり、つまんだり、回したり……。そんな簡単な方法で、疲れた目をスッキリさせたり、イライラを解消させたり、うつうつ気分を上向きにしましょう。

・1日のスタートに30秒顔もみ習慣 イライラを解消する ←今回はココ
目の疲れを和らげる顔もみ パソコン作業後にもおすすめ

 「顔と手は、体の中で最も多く神経が集中しているところ。顔もみは、その手と顔を同時に刺激し、効果的に神経を若返らせる」と、顔もみを考案したくどうちあき脳神経外科クリニックの工藤千秋院長。

 神経は体中に張り巡らされ、脳から全身に、また全身から脳へと電気信号が瞬時に行き交っている。神経が劣化すると、この電気信号がうまく伝わらなくなり、いろいろな不調が現れることに。「神経のまわりには『ミエリン(髄鞘・ずいしょう)』という膜が巻きついている。この損傷が神経劣化の正体。顔もみは神経に刺激を与えることで、ミエリンの巻き直しを促す」(工藤院長)

 顔もみで刺激するのは、三叉神経(さんさしんけい)の通り道に当たる3カ所。そこを30秒間、つまんだり押したりするだけだ。「三叉神経への刺激は脳の奥の脳幹に伝わり、さらにはその近くにある自律神経の指令センターにも届くと考えられる」と工藤院長。

 脳波を調べた実験では、顔もみ実施後は前頭葉から頭頂葉、後頭葉にかけて脳全体が活性化していた。「脳の手術後の患者さんでも、予想以上の効果が認められた」と工藤院長。

 顔もみは朝起きたときや仕事で疲れたときなど、1日に何回やってもOK。「特に目と頭がスッキリする。続けると気分も上向きになり、小顔効果も期待できる」と工藤院長。始めてみよう。