きな粉の働きに注目

 食物繊維と大豆オリゴ糖を含むきな粉に、もう少し注目してみよう。まずはその繊維量。たんぱく質も豊富だ。

■きな粉はすごい!大豆製品の中で繊維量ナンバー1
■きな粉はすごい!大豆製品の中で繊維量ナンバー1
栄養価は生や乾燥大豆とほぼ変わらず、大豆丸ごとの栄養素が手軽にとれる。炒って粉にしているため、重量当たりの食物繊維量は大豆製品で一番多く、100gに18.1g、大さじ1杯に2.7g含まれる。たんぱく質も豊富。(データ:日本食品標準成分表2015年版(七訂))

 きな粉、黒豆きな粉、うぐいす粉――これらの違いは次の通り。しかし栄養価は変わらない。

きな粉、黒豆きな粉、うぐいす粉

きな粉…大豆を炒ってから挽いた粉。香ばしい香りが特徴。語源は「黄なる粉」といわれる。
黒豆きな粉…黒豆を炒って挽いたもの。皮の黒い色素成分のアントシアニンが含まれコクがある。
うぐいす粉…未成熟の大豆である青大豆を原料にしたきな粉。淡い緑色で、うぐいす粉といわれる。

 さらに、最初にとった食事の次の食事後の血糖値も抑える効果、すなわち「セカンドミール効果」がある。

 「朝食に大豆をとると、大豆オリゴ糖などの作用で血糖値を下げるインスリンの分泌を促す成分が出る。その効果は3〜4時間後からしばらく続き、昼食後も血糖値が上がりにくくなる」と大妻女子大学の青江誠一郎教授は説明する。